サッカーJ2は第18節の25日、各地で11試合が行われた。モンテディオ山形は天童市のNDソフトスタジアム山形で山口と対戦し、1―0で勝利した。3試合ぶりの白星で9戦連続負けなし。通算成績は7勝6分け4敗で、順位は暫定5位に上がった。
中3日の連戦で山形は前節から1人を入れ替え、DF山田拓巳が3戦ぶりに先発復帰。前半17分、右CKからMF加藤大樹が左足で先制点を挙げ、1―0で折り返した。窮地が多かった後半も無失点でしのいだ。
このほか、首位仙台は0―0で岡山と引き分けた。連勝が3で止まり、勝ち点36。新潟は3―0で水戸に快勝し、岩手を3―1で退けた横浜FCとともに勝ち点35とした。
次節は29日、新潟市のデンカビッグスワンスタジアムで新潟と戦う。
【評】山形が辛勝した。セットプレーから先行したものの、後半は窮地の連続。敵のプレスに苦しみ、攻撃時には即座にボールを奪われた。少ない好機を生かせず、突き放すことはできなかったが、GK後藤やDF陣を軸に耐えて逃げ切った。
加藤先制、後半の窮地も集中
後半25分、窮地で自陣ゴール前まで戻ったMF加藤大樹が脚をつり、倒れ込んだ。連戦の疲労も重なり、1点の先行を忘れてしまいそうな劣勢が続いた。「チームとしてやるべきことを理解し、徹底できたからこそ、危ない場面も体を張って守れた」とGK後藤雅明。苦しんだ末に、完封で3試合ぶりの勝利を手にした。
加藤のゴールで先制した前半は山形のペース。後半立ち上がり、プレスの形を修正した山口に主導権を握られた。自陣からパスをつなごうとしても、相手に阻まれて反撃を食らった。高い守備ラインの背後を突こうとしても、オフサイドの判定で頭を抱えた。
後藤の出番は増え、明らかに守勢に回った。だが、序盤戦の反省を生かすように、集中力は切らさなかった。前回のホーム戦だった第15節大分戦は、ロスタイムに失点し、手中に収めていた5連勝を逃した。後藤はクロスに対する位置取りの改善などに触れて「全員で同じ絵を描けていた」と強調。マークの受け渡しを徹底し、ボールをはじき、シュートの機会を減らした。ピーター・クラモフスキー監督も「規律を持って守れた」と語り、試合後に安堵(あんど)の表情を見せた。
とはいえ、追加点の好機を逃すなど、手放しでは喜べない試合内容でもあった。指揮官は「無失点はポジティブ。ボールをキープし、試合をコントロールできれば良かった」と指摘し、今後の成長を促した。
強い守備、プレスから好機
ピーター・クラモフスキー監督の話 献身的に信念を持ってやり切ったところを見られてうれしく思う。強い守備、プレスからチャンスをつくれていた。そこで決められれば良かった。もう少し点を取れなかったことは残念。(平日夜に)駆け付けてくれたサポーターに感謝したい。パワーをくれた。
|
|