子の成長願う、花泉凧 天童・阿部さんが制作

2022/5/25 11:51
昔話の桃太郎や戦国絵巻を題材にした花泉凧に色付けする阿部太彦さん=天童市大町

 江戸後期の天保年間に、現在の山形市八日町で畳屋を営んでいた初代・阿部華泉(かせん)は、春に子どもたちが健やかに育つようにと縁起物としてたこを作った。後に花泉凧(かせんだこ)と呼ばれるようになり、今に受け継がれている。

 4代目の阿部太彦(たかひこ)さん(65)が天童市大町の工房で制作しているのは、初代から続く色鮮やかな凧。元気な桃太郎や金太郎、荒々しいコイの滝登りや源平合戦などが題材。版画と手描きがある。

 花泉凧は3代目の伯父・祝次朗(しゅうじろう)さんが持っていた版木や下絵など凧作りの道具を受け継ぎ、太彦さんが指導を受けて1977(昭和52)年に復活させた。

 長方形の角凧や上下に三角の飛び出しがあるこま凧、足を何本も付けたくらげ凧など形状はさまざま。大きさは27センチ角から畳3畳分の大きなものまである。

 天童市特産の土産物で人気があったが、ここ数年は新型コロナ禍の観光客減少で需要が低迷した。一方で、結婚祝いや出産祝いなど慶事に贈られる注文が多くなったという。太彦さんは「山形はこれから凧揚げに格好の季節。迫力ある絵は飾りにもなるが、やはり空高く揚げて楽しんでほしい」と話した。

 花泉凧の購入などの問い合わせは阿部太彦さん、天童市大町266、電話023(651)5947。

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