20日午後3時10分ごろ、長井市内の80代女性が、自宅敷地で手りゅう弾のような物体を見つけたと、同市栄町の長井署あやめ交番に届け出た。自衛隊が確認し、火薬などが入っていない旧日本軍が使っていた訓練用の模擬弾と分かった。万が一に備え、交番前の道路を通行止めにするなど、周囲は一時騒然とした。
同署によると、模擬弾は長さ約10センチの円筒形で、赤茶色にさびた状態だった。女性が以前、自宅庭先で見つけ、何かは分からないまま保管していた。県内で今月17日、爆弾や魚雷とみられる物体が見つかったとの報道を知り、「爆発物ではないか」と不安になって交番に持ってきたという。
同署は交番前の道路約200メートルを封鎖。交番の半径約100メートル以内の住民らに建物の外に出ないよう呼び掛けた。自衛隊は物体を写した写真で、爆発の恐れがないと確認し、同署は午後4時25分ごろ規制を解除した。
交番の隣にある山形銀行長井支店ではこの日約40人が勤務しており、男性行員(54)は「状況がよく分からず不安だったが、何事もなくて良かった」とほっとした様子だった。
「まず通報を」警察呼び掛け
手りゅう弾など爆発物はちょっとした衝撃が爆発につながる危険があるため、同署は「不審物を見つけた時には触ったり動かしたりせず、速やかに通報して指示を仰いでほしい」と話している。
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