伐木の腕前、全国で試す 県立農林大学校生ら、県勢として大会初出場

2022/5/20 10:50
本番の伐倒競技を意識し、練習に励む(左から)尾形俊也さん、石川敦也さん、菅拓真さん=新庄市・県立農林大学校

 全国の林業関係者が樹木を切り倒す腕前を競う第4回日本伐木チャンピオンシップ(21、22日・青森市)に本県勢として初めて3人が出場する。県立農林大学校(新庄市)の学生2人と、3月末まで同校教授として指導に当たった県職員で、チェーンソーの操作技術を全国舞台で試す。それぞれ上位入りを目指し、意気込んでいる。

 同校林業経営学科2年の石川敦也さん(20)=秋田県横手市出身、菅拓真さん(19)=最上町出身=の2人が「ジュニアクラス」に出場。昨年11月に同学科1年(当時)の15人で予選会を開き、同校代表に選ばれた。県庄内総合支庁森林整備課の尾形俊成さん(51)は「プロフェッショナルクラス」にエントリーした。

 腕に覚えのある林業従事者らが集まる大会で今回は過去最多の約100人が参加を予定。21日は予選で、ジュニアは約20人中3人、プロは約70人中15人が翌22日の決勝に進む。決勝の上位者は来年4月にエストニアで開催を予定する世界大会に出場できる。3人は「何とか決勝に残りたい」と話す。

 競技は「安全性、正確さ、スピード」を基準に技能の高さを争う。予選は4種目、決勝は5種目で行われる。チェーンソーを使い樹木を切り倒す時間や、倒れる方向、受け口の深さや角度などを細かく採点する「伐倒競技」をはじめ、地面との接地面が見えない丸太に刃を垂直に入れる「接地丸太輪切り競技」などに取り組む。

 石川さんは「姿勢に注意しながら全力を出し切りたい」、菅さんは「出場が楽しみ。『速く正確に』を心掛ける」とそれぞれ気合を入れる。教え子に刺激を受け、出場を決意した尾形さんは「全国の技術レベルは高い。自分たちのチャレンジをきっかけに県内の出場者が今後増えれば、林業振興につながるはずだ」と話している。

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