きらやか銀に公的資金注入申請へ 地銀で8年ぶり、コロナ特例1号見通し

2022/5/12 08:53
きらやか銀行本店(資料写真)

 きらやか銀行(山形市)と仙台銀行(仙台市)を傘下に持つじもとホールディングス(HD)が、金融機能強化法に基づき、きらやか銀への公的資金注入を金融庁に申請する方向で調整していることが11日分かった。新型コロナウイルスで打撃を受けた地域経済を支えるために資金注入の条件を緩和した特例制度を活用する方向。資金注入が認められれば、地方銀行では2014年の豊和銀行(大分市)以来8年ぶりとなる。

 コロナ特例を使う申請第1号となる見通し。注入額は200億円を下回る規模で調整している。地域経済を担う中小企業を支えるためにも自己資本の充実が必要だと判断したとみられる。コロナ禍や経営環境の悪化で、経営体力に乏しい地銀が今後相次ぎ申請に踏み切る可能性もありそうだ。

 きらやか銀は21年3月期決算(単体)の純損益が48億円の赤字に転落していた。09年に200億円、12年に100億円と2度にわたって計300億円の資金注入を受けており、このうち200億円分は、24年9月に返済期限が迫っている。

 じもとHDは、20年にSBIホールディングスと資本業務提携した。業績拡大を目指していたが、きらやか銀の経営不振が重荷となり、21年3月期連結決算で12年の設立以来、初めての赤字に陥っていた。

じもとホールディングス きらやか銀行(山形市)と仙台銀行(仙台市)の第二地方銀行2行が経営統合し、2012年10月に設立した持ち株会社。本社は仙台市。20年にSBIホールディングスと資本業務提携契約を結んだ。21年3月期の連結総資産は2兆6639億円で、純損益は31億円の赤字だった。赤字は設立以来初で、当時の社長が引責辞任していた。

金融機能強化法 地方銀行など地域金融機関を主な対象に公的資金を注入し、財務基盤を強化するための法律。地域の中小企業への貸し出し機能を高める目的で2004年に施行し、改正を重ねた。20年の改正では、新型コロナウイルス感染拡大の影響に配慮し、地銀などが公的資金で資本注入を受ける際の条件を緩和する特例を設けた。今年3月末までの注入実績は計6840億円。

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