最終盤、歓喜のち嘆息 モンテ、大分と引き分け

2022/5/10 08:29
〈山形―大分〉後半ロスタイム、山形のMFチアゴ・アウベス(中央)がゴール前でボールを受け、右足で押し込んで1―0とする=天童市・NDソフトスタジアム山形

 サッカーJ2は第15節の8日、各地で10試合が行われた。モンテディオ山形は天童市のNDソフトスタジアム山形で大分と対戦し、1―1で引き分けた。連勝は4で止まり、通算成績は6勝5分け4敗。順位は5位のまま。

 中3日の連戦で山形は先発3人を入れ替えた。前半16分にFW藤本佳希が負傷交代し、0―0で折り返した。後半ロスタイム、途中出場のMFチアゴ・アウベスがゴール前の混戦から右足で先制ゴールを決めたが、クロスから失点を喫した。

 このほか、新潟が東京Vに4―3で競り勝ち、2連勝で首位に立った。上位3チームが勝ち点29で、仙台は長崎に2―0で快勝して2位。横浜FCは秋田に敗れ、2連敗で3位に後退した。

 山形の第16節岩手戦は既に中止が決定。第17節は21日、金沢市の石川県西部緑地公園陸上競技場で金沢と戦う。

 【評】山形は後半ロスタイムに挙げた1点を守り切れなかった。前後半ともにボールを保持して主導権を握り、背後のスペースを狙った。終盤にMFアウベスの2戦連続得点で先制。相手シュートを5本に抑えたが、パワープレーに対応できず追い付かれた。

アウベス先制、直後に失点

 長めにとられた後半ロスタイムに、両チームのドラマが生まれた。試合を優位に進めていた山形は、MFチアゴ・アウベスの2戦連続ゴールで先制。今季初の5連勝を引き寄せたが、ラストプレーで大分に追い付かれた。「勝ち点3を取るべき内容だった。全員が痛みを感じている」。ピーター・クラモフスキー監督は悔しさをあらわにした。

 負傷者の治療が長引き、当初会場に知らされたロスタイムの目安は7分。前節の栃木戦で決勝点を挙げたアウベスが再び、会場を沸かせた。直前の交代で「システムを変え、割り切ってカウンターを狙いにいった」(下平隆宏監督)という大分に対し、右クロスのこぼれ球をFW山田康太が拾い、ゴール前の密集に浮き球でパス。アウベスは胸でトラップ、小刻みなステップから右つま先で蹴り込んだ。

 試合後のアウベスは「劇的なゴールを決めたが、苦い味」と言うしかなかった。勝利を目前に相手のパワープレーに屈したからだ。ロングボールへの対応でDF野田裕喜が外に引き出されると、ゴール前の壁が薄くなり、精度の高いクロスに頭で合わせられた。クラモフスキー監督は「終盤の得点でハードワークが報われたかと思ったが、勝ち点1しか取れずに残念だ」、下平監督は「勝ち点1をポジティブに考えたい」。指揮官の表情も対照的だった。

 連勝中のチームにとって無念の結果だったが、今節までの5連戦は4勝1分けの戦績。ここまで7戦連続で負けがない。クラモフスキー監督は「いいチームになってきたことは皆さんにも明確に見えていると思う」と語った。シーズンは残り3分の2に突入。休養を経て迎える次戦が、今後の流れを左右しそうだ。

高いレベル出してくれた

 ピーター・クラモフスキー監督の話 自分たちの戦い方を出し、試合を支配しコントロールすることができていた。勝利に向けて戦い続けた。(失点場面への)対応はもう少しうまくできるようにしたい。(5連戦は)どの選手が出場しても戦い方を理解し、高いレベルのものを出してくれた。

山形のベンチには宮本卓也さんがつけた背番号「14」のユニホームが掲げられた

「ミーモ」をしのんで

 ○…2008~12年に山形に在籍し、1日に死去した宮本卓也さんに哀悼の意を表し、試合前に黙とうがささげられた。山形の選手は喪章を巻いてプレーした。

 宮本さんは08年にJ2だったC大阪から加入し、主力として同年のJ1初昇格に貢献した。今春にJ2長崎の下部組織のコーチに就任した。山形時代は「ミーモ」の愛称で親しまれた。この日の会場アナウンスでは「献身的にハードワークをこなすサイドバック。チームの信頼を一身に受けた」と紹介し、故人をしのんだ。山形のベンチには、宮本さんが山形でつけた背番号14のユニホームが掲げられた。

モンテディオ山形

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