「地域の拠点園確保を」 県内保育施設、休園相次ぐ

2022/1/27 10:29

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 新型コロナウイルスの感染急拡大を受け、県内の保育施設では職員や園児の感染確認により休園が相次ぎ、今月だけで既に20カ所以上に及ぶ。感染拡大防止のため判断せざるを得ない一方、社会機能を守るためには事業の継続も必要になる。県内の保育関係者からは、身近な地域内で拠点保育施設を確保し、健康な乳幼児らを継続的に受け入れられるような取り組みを求める声も上がっている。

関係者、社会機能維持へ提言

 県子ども保育支援課によると、県内で流行第6波に入った今月以降、25日現在でクラスター(感染者集団)は山形市内の認定こども園、幼稚園で1カ所ずつ発生。職員や園児の陽性などで休園となった保育施設は同日現在で累計22カ所に上り、歯止めがかからない状況だ。

 本県の特徴として共働き率が高く、保育施設が休園となった場合、保護者が仕事を休まざるを得ない状況になる。幼児も体を動かす機会が減るなどして心身が不安定となり、さまざまな支障を来す恐れがある。

 保育施設内で感染者が確認された場合の対応に関し、県は感染防止対策や検査態勢に最大限配慮した上で、社会機能を維持するため保育サービスの提供を継続できるよう検討してもらいたいとの考えを示す。保育現場は常に人手不足が深刻な状況だが、県は陽性者や濃厚接触者が出た場合でも、各施設のBCP(事業継続計画)に基づき代替職員の確保などを進めながら原則開所に努めることを要請する考えだ。

 松田明子県しあわせ子育て応援部長は「感染拡大により臨時の休園もあり得る。家庭での保育が必要となった際は、職場での勤務の時間制限や在宅勤務への配慮などを事業所にお願いしたい」と理解を求めている。

 一方、県保育協議会の岡崎恵子会長(山形市・出羽こども園長)は「オミクロン株がまん延している第6波は、感染拡大のスピードがものすごく速く、乳幼児が次々と感染している」と説明する。各施設は保健所の指導を受けながら休園などの対応を取っているが、「正直、具体的にどんな対処法が望ましいのか分からない。一人でも感染者が出てしまえば、感染拡大を防止するためには休園を選択せざるを得ないのが現実」と話す。

 岡崎会長は「社会的なインフラを守るには、感染者が出た施設の健康な園児を預かる拠点保育施設を、身近な地域内につくっておくことが重要ではないかと思う」と提言しつつ、「保育環境が突然変わってしまえば、子どもの心理的な負担が大きくなる。それに伴い保育士の負担も大きくなる」と現場が抱える課題を指摘した。

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