DXの要「通信の民主化」で地方創生 5G・IoT・AIコンソーシアム、新春セミナー

2022/1/25 14:41
情報通信の進化が地方創生に果たす役割について学んだ5G・IoT・AIコンソーシアムの新春特別公開セミナー=山形市・遊学館

 山形新聞社が提唱した「5G・IoT・AIコンソーシアム」の新春特別公開セミナーが24日、山形市の遊学館で開かれた。日本の第5世代(5G)移動通信システム研究をリードする東京大大学院の中尾彰宏教授が「情報通信の進化が駆動する地域のDX」と題して講演し、「ローカル5G」や「情報通信の民主化」の地方創生に果たす役割の大きさを解説した。

 コンソーシアムは5Gやモノのインターネット(IoT)、人工知能(AI)の活用による地域活性化を目的に設立された。提唱者を代表し、寒河江浩二山形新聞社長(山形新聞グループ経営会議議長)が「新型コロナウイルス禍で地方分散型社会への転換が現実味を帯び、地方創生推進、新ビジネス創出の好機を迎えている。その原動力がデジタルトランスフォーメーション(DX)で、地域DX推進が県民運動になることを願う」とあいさつした。

 講演で、中尾氏は情報通信サービスを提供する主体が多様化する「情報通信の民主化」が起こりつつあるとし、企業や自治体などさまざまな主体が、自らの建物や敷地の中で柔軟に構築できる「ローカル5G」を紹介した。利点として▽免許制の安定した通信▽認証やセキュリティー面のリスクが低い▽必要な機能に特化しカスタマイズ可能―を挙げ、「(情報通信が利用されていない)未開拓領域の分野での利用を可能にする研究を進めるべきだ。今後は現在70%程度の国土カバー率を100%にするのが目標だ」と述べた。

 さらにDXを支える情報通信技術が5G、ローカル5Gだとし、「最新技術を使うことでコロナ禍を乗り切り、社会活動を継続するとともに地方創生を推進し、経済を回す活路を見いだせる」と強調した。

 5Gの次世代で、2030年代の普及が想定される「Beyond(ビヨンド) 5G」(6G)に関しては、5Gの▽超高速・大容量▽超低遅延▽超多数同時接続―の3機能の高度化に▽超低消費電力▽超安全・信頼性▽自律性▽拡張性―の4機能が加わると説明。今後に関し、有線からモバイルへの移行をはじめ、大量のデータの集約、低遅延通信、多数接続、自動化への動きが一層進展すると見通した。会員約90人が聴講した。

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