国際ロマンス詐欺、県内被害1億円超 21年急増、SNSやアプリ利用増が要因か

2022/1/23 13:09
山形県警本部(資料写真)

 会員制交流サイト(SNS)やマッチングアプリを通じて知り合った外国人を名乗る相手と親しく連絡を取り合ううちに、現金などをだまし取られる“国際ロマンス詐欺”。県内の2021年の被害が1億円を超えたことが22日、県警への取材で分かった。全国的に被害が急増しており、新型コロナウイルス禍で対面を避け、SNSやアプリで出会いや交流を求める機会が広がったことが背景の一つとみられる。

 国民生活センターによると、出会い系サイトやマッチングアプリをきっかけとした投資などに関して寄せられた相談は、2018年度の2件、19年度の5件から、20年度は84件、21年度は11月末時点で166件と激増している。

 県警捜査2課によると、県警が20年に受理した被害届はなかったが、21年は県内の30~70代男女15人(男性8人、女性7人)が17件を届け出た。被害総額は約1億1千万円。名目別では投資が9件と最多で、配送料・手数料が5件、弁護士費用1件、その他2件となっている。被害届が出ていない相談分を含めると、被害は2億円に上る可能性があるという。

 いずれも、SNSやマッチングアプリを通じ外国人や海外に住む日本人を名乗る男女と出会い、その後に無料通信アプリでのやりとりに移行。2週間から1カ月たって親しくなった頃、投資など金の話を持ち掛けられるパターンだ。

 村山地方の60代男性は、フェイスブックで知り合った「アジア出身で国内在住の女性」から「おじが仮想通貨(ビットコイン)の価格変動を予測でき、1日数百万円の利益を得ている」と投資に誘われた。ビットコインを買い指定された取引所の口座に20万円を送ると、取引画面上で資産が増えていたため女性の話を信用し、追加で約1850万円分のビットコインを送った。その後、取引所運営者を名乗る人物に「違法取引の疑いがあり、アカウントが凍結される」「保証金が必要」などと言われ、さらに約700万円分のビットコインを送付した。追加の保証金を要求されて詐欺に気付いた。

 庄内地方の70代女性は、フェイスブックで出会った「イエメンで奉仕活動をしている米陸軍の男性医師」から、戦地を離れるための飛行機代や新型コロナの検査代の名目で現金約120万円をだまし取られた。

 被害が暗号資産だったり現金が海外の口座に移されたりしている点が、捜査を難しくしている。捜査2課の担当者は▽SNSなどで知り合った会ったことのない人物には個人情報を教えない▽荷物や金を受ける約束をしない▽どのような名目でも金を要求されたら詐欺を疑う―など被害を防ぐポイントを挙げ、「家族でロマンス詐欺を話題にし、注意を呼び掛けてほしい」と話している。

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