新型コロナの自宅療養、増加の一途 保健所業務、逼迫の恐れ

2022/1/22 13:02

 県内では21日、新型コロナウイルスの1日当たりの新規感染者数が74人となり、過去最多を更新した。新型コロナ専用病床の使用率は過去の感染拡大時と比べて上昇が抑えられている一方で、自宅療養者は増加の一途。このまま自宅療養の事例が増え続ければ、保健所による健康観察など業務の逼迫(ひっぱく)が課題として浮上しそうだ。

 県内には新型コロナの専用病棟がある重点医療機関が10病院あり、病床数は全237床。県全体の病床使用率は21日現在で24.5%。3日連続で新規感染者の公表数は50人以上だが、病床逼迫は回避できている。重症者はゼロ。10病院の病床使用率は表の通り。

 県は「重症化リスクが高い高齢者、基礎疾患がある人の入院を優先するため、病床逼迫を招かない工夫をしている」とし、不測の事態に備え、症状を見極めながら自宅や宿泊施設を積極的に活用している。

 県が第6波に入ったとの認識を示した12日以降の自宅療養者、宿泊療養者の推移はグラフの通り。特に自宅療養者は19日に100人を超え、21日には180人に上るなど急拡大の様相を見せている。宿泊療養は21日は64人。

 基本的に宿泊施設での療養となるのは、医師や保健所長が入院の必要性がないと判断し、本人や同居家族に重症化リスクがあるケースなど。一方、自宅で療養に入るのは家庭内で部屋を区分けするなど感染防止対策を講じることができたり、常時保護が必要な幼児が感染したりしたケースなど。

 県は「デルタ株」がまん延した第5波の際、県医師会や県薬剤師会などと連携し、電話診療のほか、解熱剤などの処方薬を自宅に届ける支援態勢を構築した。第6波でもこうした仕組みを既に運用している。

 さらに食料や生活物資、血中酸素飽和度を測る医療機器などを家庭へ届け、急変を察知できる対応もとっている。第6波で自宅療養者が救急搬送された事例はないという。

 現在は新変異株「オミクロン株」の特性もあり、患者の多くが無症状や軽症という。だが、このまま感染拡大が続けば、自宅療養者に毎日朝夕、定期的に行っている健康観察などにマンパワーを充当する必要があり、他の保健業務の逼迫が懸念される。

 酸素投与が必要な中等症や、人工呼吸器などの装着を要する重症者の増加も懸念される。第5波では県内でも自宅療養者の容体が急変し、救急搬送されるケースもあったという。県は「オミクロン株の影響を見極めなければならないが、救急搬送が必要なケースが生じる可能性もある」と危機感を強めている。

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