山形中央、悔恨の4位 全国高校スケート、女子団体追い抜き

2022/1/22 12:10
〈女子団体追い抜き〉4位の山形中央。左から真野美咲、重堂沙姫、大窪菜緒=青森県八戸市・YSアリーナ八戸

 スピードスケートの全国高校選手権は最終日の21日、青森県八戸市のYSアリーナ八戸で男女の2000メートルリレーと団体追い抜きを行い、県勢は女子団体追い抜きで山形中央(真野美咲、大窪菜緒、重堂沙姫)が3分20秒33で4位だった。山中央の女子は学校対抗得点を22点として7位。いずれも6年連続の優勝を逃した。

【クローズアップ】重圧の中で― 刻む「現在地」、奮起

 女子団体追い抜きの山形中央は4位。6連覇の夢はかなわなかったが、1年生2人にとっては奮起の糧を手にしたレースだったに違いない。大窪菜緒と重堂沙姫は重圧の懸かる大一番を経験し「この悔しさを忘れてはだめだ」「来年こそ優勝を取り戻す」。悔恨の念を胸に刻み、高みを見据えて決意を新たにした。

 最終組で登場したメンバーは軽快にピッチを刻み、序盤をトップタイムで通過。「結構攻めたので、スピード感良くつなぐことができた」と真野美咲。勝利の味を知る3年生は最初の2周を引っ張ってチームを勢いづけた。

 ただ後半は徐々にラップが落ち込んだ。3周目の先頭を引き継いだ大窪は「せっかく美咲先輩が流れをつくってくれたのに生かせなかった」。レース終盤に遅れだした責任を感じて涙に暮れた。重堂はウオームアップ中に転倒するアクシデントに見舞われた。影響を感じさせない滑りをみせたものの、「結果は今の力を表わしている。素直に受け入れなければ」と期するものがあったようだ。

 北京冬季五輪代表の小坂凛(三重県スポーツ協会)やシニアの舞台で活躍するウイリアムソン・レミ(大東大)ら歴代の先輩が重ねてきた連覇が途切れ「悔いがないと言えばうそになる」と真野。「重圧を背負った経験は2人にとって今後に生きてくるはず」と後輩をおもんぱかり「自分の足元を固めて、これからまた積み上げていってほしい」と思いを託す。

 今大会を振り返り「弱さと向き合えた」と大窪。重堂も「自分を変える機会になった」とする。求めていた結果ではなかったかもしれない。それでも気鋭の1年生にとって全国での「現在地」を確認できたことは飛躍の礎になるはずだ。

【大会振り返って】もう一段階、レベルアップ必要

 県勢の入賞(8位以内、学校対抗は6位まで)は山形中央がマークした3。前回の13から見れば物足りない結果ではあるが、女子の主力が海外遠征で不在のため、戦力ダウンは否めなかった。

 女子は個人2種目で上位入りした真野美咲の活躍が光った。けがによる出遅れが響いて昨季は精彩を欠いたが、今大会では1000メートルと1500メートルで存在感を示した。納得のいくレース内容ではなかったようだが、復活を印象付けるには十分だった。「個の力」に磨きを掛けてきた結果でもあるが、実力からすれば2冠も射程圏だっただけに、今後はさらなる高みを見据えて活躍の舞台を広げてほしい。

 1年生では重堂沙姫が3000メートルで9位となり、入賞まであと一歩に迫った。短距離の大窪菜緒は苦戦したが、スケールのある滑りは飛躍の可能性を感じさせた。女子の学校対抗と団体追い抜きの連覇は5で途切れたものの、ジュニアのワールドカップ(W杯)と世界選手権出場のため棄権した2年生の高橋美生と共に、来年は女王の座の奪還に挑んでほしい。入賞に届かなかった男子陣には一層の奮起を期待したい。

 北京冬季五輪に4選手を輩出するなど、指標となり得る同校の先輩は多い。ただ現在の1、2年生は男子2人、女子3人。これまで少数精鋭で結果を残してきたとはいえ、近年の部員不足は深刻だ。

 今大会を通じ、全国舞台で勝負するためにはもう一段階のレベルアップの必要性を感じたのではないだろうか。特に1年生には互いに刺激し合いながら経験を成長につなげてほしい。

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