除雪、改善の求め切実 行政担当者「地域住民の協力必要」

2022/1/21 11:30
除雪車などによってできた2メートル以上ある雪壁を崩しながら除雪溝に流す高齢者ら=19日午後1時37分、小国町小国小坂町1丁目

 一難去って、また一難。休む間もなく寒波が襲来し、各地で除雪に追われている。視界を遮る高さの雪や、狭まった道の往来に戸惑うドライバー。間口にたまった硬い雪の処理に困る高齢者…。悲鳴にも似た声が聞こえてくるが、ある自治体の担当者は「改善を図るのは、現実的な危険を現場で確認できた場合」と説明。細かい箇所の除雪に関しては「地域住民の手作業の協力が必要」と話す。

 「除雪にむらがあり、道幅に1メートルほど差が出ている」。読者から情報が寄せられた高畠町露藤の県道の一部では雪の壁が車道にはみ出し、道幅が減少。見通しが悪く、中央線を越えて走行する車が多く見られた。近くの50代男性は「車同士擦れ違うのが難しく、通行量の多い時間帯は渋滞する。県に実態を把握してほしい」と話す。

道路沿いに雪の壁が出現し、見通しが悪くなっている=19日午後3時33分、米沢市福田町2丁目

 米沢市福田町から相生町までを南北に走る約750メートルの県道は、市内では珍しい中央分離帯のある道路だ。雪が多くなると例年、道路の両側と中央に三つの高い雪壁が出現する。近くの学童保育グレースの金野久美代表(53)は「交差点を曲がる運転手の視界は狭くなっており、道路横断時に子どもが怖い思いをすることもある」と話す。

 こうした課題は各地で発生しているが、除雪車が掃いた雪を家の前に置いていく「間口除雪」問題も深刻だ。小国町小国小坂町でスノーダンプを手に作業していた女性(85)は「道路から玄関付近まで作業には1時間ほどかかる。足の具合も悪く、大変になってきた」と吐露。他にも2メートル以上になった雪壁を崩しながら、除雪溝に黙々と運ぶ人の姿も見られた。

 うず高く積もる雪は視界を遮り、登下校中の子どもが見えにくい事態も起きている。山形市小白川町2~4丁目の山形八小前市道では、積雪に登ったり、車が来ないか振り返りながら車道を歩いたりする小学生の姿があった。道幅は7メートル前後で、子どものすぐ脇をバスやトラックが通る。近くの女性は「危ないとは思うけど、自宅前の除雪だけで精いっぱい。登下校時間の外出は避けている」と話す。

 ある自治体の道路担当者によると、改善への要望は各地域からあって対応しきれないため、実際に職員が現場を見た上で危険だと判断した場合が優先されるという。玄関が面した住宅が並ぶような狭い道で歩道を確保するには、やはり地域住民の手作業が必要だ。

 居住者の少ない商業地でも、悩みは同じだ。夜を中心に人の往来があるJR新庄駅から程近い通称「マーケット」では、日中に地元業者が雪の処理に追われていた。作業員は「今年に入って何回目かな」と話し、せっせと雪をかき出していた。

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