客足不安…気丈に「乗り越える」 県警戒レベル上げ、飲食業界春遠く

2022/1/20 14:28
新型コロナウイルスの感染急拡大を受け、飲食店では予約のキャンセルが相次いでいる=酒田市

 新型コロナウイルスの感染者が急増し、19日に県全体の注意・警戒レベルが引き上げられた。昨年末は感染者が抑えられ、少しずつ人が動き出していた飲食関連業界だが、今月に入って客足は再び遠のく。飲食店、利用客の双方からは「仕方ない」と諦め気味に現状を受け止める感想が聞かれ、これまでのコロナ下の経験を生かして乗り越えていくべきとの声も上がった。

 山形市のJR山形駅周辺では午後6時ごろ、家路を急ぐ人の姿が目立ち、飲み屋街は閑散としていた。自宅に向かう市内の会社員男性(21)は注意・警戒レベルが引き上げられたことに驚きながら「感染しないよう普段から気を付けているが、さらに外出を控えないと」と顔をこわばらせた。同じく市内の会社員女性(59)は「急に感染者が増えて怖い。せっかく出掛けられるようになったのに」と残念がった。

 感染者が急増している酒田市。市内の居酒屋「楽食家たちかわ」では、今週に入って予約キャンセルが相次いでいる。常連客を含め、予約は1日数件ほど。同店の堀米淑子専務(45)は「年末年始に客足が戻ってきた直後のこの状況。しょうがないけども打撃は大きい」と嘆く。テークアウトの再開を検討しているといい、「行政にはしっかりバックアップしてほしい」と要望した。

 県内全域の飲食業や宿泊業に布製おしぼりを提供しているテーオーシー(山形市)では、オミクロン株の感染者が確認されて以降、キャンセルの連絡もあって出荷数が大幅に落ち込んだ。比較的好調だったという12月から状況は一転したが、「コロナ下はもう3年目。致し方ない」。先に発表された県の飲食業等緊急支援給付金に感謝しながら「お客さまと一緒にこの状況を乗り越えていきたい」を前を向く。

 パレスグランデールなどを運営する冠婚葬祭業ジョイン(山形市)の武田靖子専務は「これまで通り粛々と臨機応変に対応する」と冷静に受け止めた。会社を挙げて感染対策に万全を期し、会合件数は回復傾向だった。宴会はキャンセルが出ているが、結婚式はオフシーズンで動きがなく、今春以降の予約も「現時点では予定通り」という。3月には謝恩会や歓送迎会の予約がある。コロナは2月にピークアウトすると見込むが、この2年で積み上げた経験を生かし「今まで以上に対策を徹底し、安全な環境を提供する。(会合は)実施方法の変更など要望に最大限応じる」と話した。

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