顧客情報確認で連携 県内地銀、信金マネロン対策初会合

2022/1/19 13:40
顧客情報の確認などで連携するため、県内の3地銀と4信用金庫の担当者が初会合を開いた=山形市

 犯罪で得られた金銭のマネーロンダリング(資金洗浄)やテロリストへの資金提供などを防ぐため、金融機関が口座を開設する個人・法人に対し、住所などの情報、口座の開設目的を再確認する作業が県内でも本格化しようとしている。日本の対応が不十分との国際組織の指摘に伴う全国的な動き。県内地銀3行と4信用金庫は、県民の理解を得られるよう協調して取り組もうと18日、山形市内で初会合を開いた。

 犯罪や不当な取引で得られた資金の出どころを、金融機関を転々とさせることで分からなくするマネーロンダリングや、テロリストへの送金の防止は重要な国際課題になっている。資金洗浄対策などを担う国際組織「金融活動作業部会(FATF)」から日本の取り組みが不十分と指摘されたことから、政府は継続的な顧客管理などの行動計画を策定し昨年8月に公表。各金融機関は2024年春までに、顧客情報や取引(口座開設)目的などを確認するよう求められている。

 具体的な確認項目は金融機関によって異なるが、個人でも氏名、住所、生年月日、職業のほか、資産・収入の状況や経済制裁対象国に関連する取引の有無などが尋ねられ、書面提出を求められる場合もある。県内でも金融機関が専門業者に委託し、文書で案内を出して回収する手法が多いと想定されるが、詐欺や個人情報の不正収集と勘違いされる懸念もあるという。このため、県銀行協会と県信用金庫協会に加入する金融機関が連携することで県民の理解を深め、足並みをそろえて対応するため協調を決めた。こうした連携は全国的に珍しいという。

 山形銀行だけでおおよそ100万口座があり、同行が先行して昨年5月から試行的に一部顧客に照会文書を送ったところ、返信があったのは約4割だった。今春から夏にかけ照会文書の発送が始まる金融機関が多いと見込まれ、確認には県民の協力が不可欠だ。

 この日の会議には山形、荘内、きらやかの地銀3行と山形、米沢、鶴岡、新庄の4信用金庫の担当者約20人が出席。照会の手段や回答期限、確認できなかった場合の取引制限の有無など各金融機関の方針・取り組み状況を共有したほか、過去に送った郵便物・送付物が届かない顧客への対応、データの保存方法などについて情報交換した。また、情報確認への理解と協力をお願いする共通文書を作成し、顧客への発送などで活用することで合意した。

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