20社共同で環境アセス実施へ 遊佐沖の洋上風力発電

2022/1/15 12:36
遊佐沖での事業化に向け、検討が進む洋上風力発電について協議した部会=遊佐町

 遊佐沖で事業化が検討されている洋上風力発電について、県は14日、参入を希望している事業者20社が環境影響評価(環境アセスメント)を共同で行うことを明らかにした。全国的にこの規模での共同環境アセスは例がないという。再エネ海域利用法に基づき、国や県、地元関係者が事業化に向けて調整などを行う法定協議会は24日に遊佐町で第1回会合を開く。

 同町で開かれた遊佐沖の洋上風力発電に関する研究・検討会議の部会で県が説明した。共同環境アセスは地元の参入希望事業者が取りまとめ役となり、コンソーシアムを設立して進める。

 環境アセスは事業者ごとに環境審議会などでの審査や住民説明会を開くのが一般的。遊佐沖では20~30近くの事業者が意欲を示し、既に9事業者が「計画段階環境配慮書」の段階に進んでいる。各社が個別に次の段階の調査を行うと、住民への負担が大きく、意見もくみ取りにくく、住民側も各社の事業概要と問題点を把握しづらくなることが懸念されていた。コンソーシアムは15、16の両日、住民説明会を遊佐、酒田両市町で開く。

 この日の部会では「住民投票をすべきだ」との住民からの意見について、「遊佐町が条例に基づき判断すべきもの」とした県の回答など、これまでの説明会で出た内容を紹介。地域の意見を取り入れた協調型の議論を進めてきたが、席上、住民代表から「有望区域入り後、反対や不安を訴える意見も出てきている。建設を想定した加工写真も実際の見え方とは異なる状況だ」との指摘があった。

 別の住民代表は「選定業者が決まり、先行している秋田県での問題点を把握する必要がある。業者選定では地域と漁業の振興策があるかが重要だ」と訴えた。漁業者代表は「私たちがどう向き合うかが重要で、漁業振興策が具体的に示されていない状況は不安だ。話を前に進めるべきだが、納得できなければ反対の声も出てくる」と強調した。

 遊佐沖は昨年9月、事業開始に必要な3段階のうち、2段階目の「有望な区域」に選定された。コンソーシアムは想定される事業内容や環境への影響に関する調査内容などをまとめる「方法書」も共同で作成した。今月末まで同町役場や酒田市役所で縦覧できる。

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