西郷隆盛、本合海に“足跡” 新庄・地区内に看板設置

2021/12/9 08:20
西郷隆盛が本合海を訪れたことを伝える看板が設置された=新庄市

 戊辰(ぼしん)戦争の際、新庄市本合海を訪れたとされる明治維新の立役者・西郷隆盛の足取りを伝える歴史看板が、地区内の「芭蕉乗船の地」そばに設置され、8日に除幕式が行われた。郷土史を研究するグループが図書館などに残る既存の文献を読み解き、西郷の足跡を記した。関係者は「地元の歴史遺産として後世に伝えたい」と話している。

「歴史遺産、伝えたい」

 看板は地元の地域おこし組織「本合海エコロジー」(平賀孝一会長)と、最上城郭研究会(坂本俊亮代表)が共同で設置した。坂本代表が新庄市史や「郷土資料叢書(そうしょ)」などをひもとき、1868年9月に西郷が戊辰戦争で庄内藩を討つために本合海に上陸したことを記載している。地元問屋と庄屋が連名で新庄藩に提出した書状からも引用し、「24日早朝、西郷が薩摩兵七百人を率いて本合海にくりこみ、兵士宿と庄内討ち入りのための兵糧を用意せよ。さらに雑用を勤める人足と船を用意せよと命じた」としている。

 ほかにも西郷の従僕の記録に触れており、27日朝に本合海を出発後、船で最上川を下って清川に上陸し、翌28日に鶴ケ岡城の無血開城に至ったとした。その後、「庄内の戦後処理は寛大にせよ」と指示した西郷の懐の広さに庄内藩主や家老たちが感銘を受けたことを記した。

 看板は高さ2.3メートル、幅1.1メートル。最上川を望み、俳人芭蕉、門人曽良の像が立つ名所に新たな見どころが加わった。この日は小雨が降る中、関係者と地元の子どもたちが一緒に除幕用のひもを引き、設置を祝った。平賀会長は「多くの人に足を運んでもらい、歴史に思いをはせてほしい」と願い、坂本代表は「西郷が本合海を訪れた記録が残ることを知る人はそう多くない。貴重な歴史として伝えていきたい」と語った。

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