飲酒運転“周辺者3罪”後絶たず 県警、事件事故のもと「絶対だめ」

2021/12/8 09:17

 県内で飲酒運転と知りながら車に同乗したり、車を提供したりする、飲酒運転の“周辺者3罪”での摘発が後を絶たない。今年は10月末までに「同乗」の疑いが8件9人を数え、中には置賜地方の事例で一緒に酒を飲んで車に乗り、物損事故を起こして運転を交代し摘発されるという兄弟もいた。

 飲酒運転の罰則強化を柱とした改正道交法は2007年9月に施行され、「同乗」「車両提供」「酒類提供」の3罪について罰則規定が設けられた。三つの容疑の摘発者は16年が10件10人(他に教唆1件1人)、17年8件8人、18年12件12人(同1件1人)、19年11件11人、20年13件17人。今年は10月末までに同乗で8件9人が確認されており、性別は男8人、女1人。年代は10、30、50代が各2人、20代が3人だった。

 3罪で最も多いのは同乗だ。20年までの5年間の3罪の摘発者58人のうち50人を占める。今年2月、置賜地方の兄弟は自宅で一緒に酒を飲んでいた。2人は酒を買い足すため、兄の運転で近くのドラッグストアに向かった。駐車場でブレーキとアクセルを踏み間違えてガードパイプに車体をぶつけたものの、買い物を終えた2人は今度は弟の運転で帰宅。その後、当て逃げの通報を受けた警察に2人とも酒気帯び運転と同乗の疑いで摘発された。

 「酒類提供」には次のような事例がある。13年6月、置賜地方の男女が車で遊びに出掛けた。女性は運転してくれた男性に立ち寄り先などでお礼としてビールや缶酎ハイを飲ませた。ドライブの途中に警察に停止を求められ、男の飲酒運転と、女の酒類提供が分かった。

 「車両提供」は、一緒に酒を飲み、酔いが回っている人が比較的酔っていない同席者に車を貸すケースが目立つという。

 3罪とは別だが、16年5月には村山地方の飲食店の店主が「教唆」の疑いで摘発された。店主は男性従業員が酒を飲んでいることを知りながら、女性客を車で送迎するように命じた。従業員が事故を起こして発覚した。

 飲酒運転の同乗者、車や酒の提供者は、刑事責任が問われ、飲酒ドライバーと同じ行政処分を受ける。例えば、酒気帯び運転の車に同乗していれば免許停止90日や免許取り消し2年、酒酔い運転の同乗は取り消し3年だ。

 県内の今年の飲酒運転摘発者は10月末で176人と昨年1年間の数に並んだ。新型コロナウイルス禍も比較的落ち着いており、年末にかけて飲酒の機会が増えると予想される。県警交通指導課の担当者は「飲酒運転は重大事故やひき逃げなどの要因になっている。飲酒運転だけでなく、“3罪”も絶対にしないでほしい」としている。

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