収入保険加入を後押し 南陽市が先行、県も検討

2021/12/6 14:44
南陽市役所(資料写真)

 農家の減収分を補てんする収入保険制度に関し、県内で加入を後押しする動きが出始めた。全国的に新規加入者への保険料を補助する事業に取り組む自治体が増えており、本県では南陽市が他に先駆けて実施している。一方、制度は十分浸透しているとは言えず、申請窓口である県農業共済組合(NOSAI山形)は支援事業を契機とした加入促進に期待を寄せる。

 収入保険制度は自然災害に加え価格下落による収入減少に対応し、畜産分野を除く全品目が対象。過去5年の実績を平均した「基準収入」より収入が下回った場合、最大で基準収入の9割程度まで補てんする。掛け捨ての掛け金のみを支払う方式と、積立金をさらに支払う方式がある。

 NOSAI山形によると、全国では9月末時点で東京や福島など8都県と198市町村が保険料の補助事業に取り組んでいる。

 南陽市は今春の凍霜害被害などを背景に、農業経営の安定化につなげてもらおうと県内で初めて保険料の補助を始めた。年内に新規加入する農業者に保険料2万円を上限に支援するもので、同市農林課は「農家が加入しやすくなり、自然災害などに備えてもらう」としている。県も来年度からの保険料の負担軽減を検討している。

 収入保険の加入者数は制度が始まった19年分が約700経営体、20年分が約千経営体、21年分が約1600経営体と年々増加しているが、想定より浸透していないのが現状だ。白色申告より手間が掛かる青色申告が加入条件となっていることが一つの壁となっているとみられる。

 このため、NOSAI山形は相談窓口を設置するなどして加入促進を図っており、担当者は「保険料を補助する自治体は加入率が高い。さらに取り組みが広がり大きな効果が生まれることを期待したい」と話す。22年分の加入手続きは12月末まで受け付けている。問い合わせはNOSAI山形収入保険推進室023(665)4700。

記事・写真などの無断転載を禁じます
[PR]
おすすめニュース

県内ニュース最新一覧

[PR]