その脇見、重大事故に 県内、前方不注意の原因4割

2021/12/6 11:55

 県内で過去5年間に発生した重大事故(死亡・重傷事故)の中で最も多い前方不注意による事故のうち、原因の約4割は「脇見」が占めることが県警交通企画課のまとめで分かった。同課は脇見を「意識すれば防げる原因」と指摘。年末年始に向けて気ぜわしくなる中、脇見運転の防止を目的とした街頭活動や広報活動を強化している。

 同課によると、2016~20年の死亡・重傷事故は2303件で、前方不注意によるものが871件を占める。この前方不注意の事故のうち、原因の約6割は疲れが要因とみられる居眠りなどの「ぼんやり等」だった一方、運転者の意識次第で防げる「脇見等」が319件(37%)に上る。

 脇見などの具体例としては「風景を脇見」(22%)「他の車を脇見」(12%)の割合が高かった。一方で「助手席などの物を取ろうとした」(13%)や、「ナビを操作」(5%)「携帯電話を操作」(3%)といった作業・操作中も一定の割合を占めた。ほかに「同乗者を脇見」(8%)などがあった。

80代男性が前方不注意の車にはねられた現場。県警は脇見運転の防止を強化している=8月13日、山形市(写真を一部加工しています)

 今年に入っても脇見などによる重大事故が発生している。8月には山形市で道路を横断していた80代男性が、遠くの信号を見ていた20代女性の乗用車にはねられて死亡した。10月には米沢市で横断中の高齢女性2人が乗用車にはねられ1人が重体、1人が重傷を負う事故が発生。乗用車を運転していた50代男性は車内の物を取ろうとして「前をよく見ていなかった」などと話し、自動車運転処罰方違反(過失傷害)容疑で逮捕された。

 同課は幹線道路での交通違反取り締まりやパトカーによる警戒をはじめ、実際の事故原因をイラスト入りで掲載したチラシ配布、会員制交流サイト(SNS)を使った情報発信などを強化している。同課の担当者は「脇見や機器操作などをしないよう意識すれば、前方不注意による重大事故が約4割減らせる。忙しい中でも心と時間にゆとりを持って安全運転をしてもらいたい」と呼び掛けている。

記事・写真などの無断転載を禁じます
[PR]
おすすめニュース

県内ニュース最新一覧

[PR]