「同性婚」訴訟、リアルを追求 12月4日、山形大生が模擬裁判公演

2021/11/29 09:51
本番に向けて稽古に励む学生=山形市・山形大小白川キャンパス

 山形大生グループによる49回目の模擬裁判が、12月4日に公演を迎える。テーマは「同性婚」。全国で同性カップル13組が結婚を国に認めてほしいと訴訟を起こしており、メンバーは原告や弁護団などに直接取材し脚本を作り込んできた。実行委員会の菅野光平委員長(21)=人文社会科学部3年=は「徹底的に質にこだわった。例年とひと味違う公演を楽しんでほしい」と意気込む。

 訴訟で原告は、国が同性婚を認めないことは憲法違反で「法の下の平等に反する」と主張している。札幌地裁が3月、この訴えを認める画期的な判断を示したことが今回の公演のきっかけになった。模擬裁判ではゲイカップルが弁護士と出会い、同性婚を求めて国家賠償請求に参加していくことで、過去のトラウマ(心的外傷)と向き合うというストーリー。

 「模擬裁判公演の魅力は裁判シーンだけではなく日常の葛藤も描けること」。脚本部長を務める岩崎高紀さん(20)=同3年=らは今年3月と5月、東京と札幌で訴訟を起こした原告や弁護団にオンラインで取材を重ねた。これまでの公演では当事者へ取材をすることはほぼなかったが、岩崎さんは「報道からは感じ取れない生の声に触れることができた」。原告らから聞いた生きづらさを脚本に反映させ、主人公が同性愛を理由にいじめられた経験などの背景も盛り込み、リアリティーを追求した。観客に問いかける演出を随所に取り入れ、一人一人に何ができるかを考えてもらう。

 メンバー92人は新型コロナウイルスの影響で対面練習ができなかった時期を乗り越え日夜、練習に励む。15役14人の演者が躍動する舞台裏は広報や舞台設備などのスタッフが支えるが、今年1~10月はコロナ禍で対面の活動が制限された。メンバーの大半は1人暮らしで友達をつくるのが難しく、寂しさを感じている人もいた。菅野委員長は「つながりを絶やしてはいけない」と、2週間に1度はオンラインで顔を合わせる場を設定。勉強会や台本読みなどを行って準備を続けたという。実際に教室に集まれるようになった今は、本番に向けて追い込みの練習を続けている。

 公演は4日午後0時半と午後5時半の昼夜2回、会場は山形市の山形テルサ。チケットは前売り券300円、当日券400円(チラシ提示で300円)、高校生以下は無料。山形大生協や八文字屋本店で購入できる。問い合わせは広報担当斎藤佳穂さん070(5017)7908。

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