酒田・女子中学生自殺問題(3) 女子生徒の父親に聞く

2021/11/27 14:32

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 酒田市の女子中学生が学校で自殺した問題。背景にいじめがなかったのか、女子生徒が抱えていた悩みは何だったのか。市教育委員会は、いじめ対応委員会による調査を進めている。誰よりも真相を知りたがっているのは遺族であり、女子生徒の父親が山形新聞の取材に応じ、現在の心境などを語った。

 ―亡くなった2月12日の朝や前日の様子は。

 「前日は祝日で私は家にいた。部活から帰ってきた娘に『きょう練習どうだった』と声を掛けると『きょうはスーパープレーが出たんだよ』と妻と話していた。娘と一番下の子と妻は次の休みにはカラオケに行こうと話していた。夜、テーブルに座って何かを書いていた。『友達に手紙を書いている』と言っていたが、あのとき遺書を書いていたようだ。出勤する前、娘はまだ寝ていたが『いってら』と声を掛けてくれた」

 ―昨年11月の時点で「死ね」「キモイ」と書かれた紙が靴箱に入れられたことを学校で相談していた。

 「登校して靴を履こうとした時に見つけたようだ。合計4回ほど。当時、私たちは知らなかった。娘は担任に相談し、『もう1回入れられたら、相談する』となったらしいが、親としてはなぜ、もう1回やられるまで待たなければならないのか、なぜ学校は親に言わなかったのかと思う。せっかく、本人が訴えてくれているのに」

 ―市教委は3月時点で基本調査を終え、その後すぐに詳細調査を実施しなかったことを「遺族の意向」としている。

 「調査をしなくていいとは言っていない。当時、学校から『続けていきます』と言われ、こちらも『お願いしますね』と言っている。当時の校長が退職するのでひと区切りとして、報告書をまとめることを了承したに過ぎない。原因が分かっていないのに調査を止めることを了承するわけがない」

 ―市教委が調査を再開させた。現在の対応をどう受け止めているか。

 「どう言ったら良いか言葉が見つからないが、最悪だ。調査結果を見せると言っているが、先延ばしにされている。(いじめが原因だった場合)誰が娘を追い詰めたのかを知りたい。だが、この場合でも誰なのかは開示できない可能性があると言われた。(いじめや自殺の調査の)ガイドラインや指針にも、遺族の意向を大切にすると書いてあるが、意向に沿っていない」

 ―現在の心境や娘さんへの思いは。

 「亡くなった当初に比べれば仕事に集中できる時間もあるが、娘が生まれた日の顔や、病院で亡くなった最期の顔を思い出す。フラッシュバックを起こし、気が狂いそうになる時もたくさんある。『(いじめなどで)何か困ったことがあれば、お父さんは全力で守るからね』と言っていたのに、守ってあげられなかった。まさか、こんなことになるなんて。とても辛い」

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