県内企業のサービス残業是正3400万円 20年度・コロナ影響で大幅減

2021/11/25 10:23

 県内の労働基準監督署からサービス残業(賃金不払い残業)との指導を受け、会社側が2020年度に支払った是正額は、近年では最も少ない約3400万円だったことが山形労働局のまとめで分かった。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、休業を余儀なくされた企業が多かったことが背景にあるとみられる。

 1社当たり100万円以上の是正があった企業をまとめた。指導を受けたのは12社で対象の労働者は437人と、それぞれ19年度を大きく下回った。是正額も3361万円と1億円以上減少し、平均額は1企業当たり280万円、労働者1人当たり7万7千円となった。1社当たりの最高額は労働者130人分の約1100万円だった。

 業種別の是正額は、製造業が最多の2161万円(5社281人)で、小売りなどの商業が497万円(3社58人)と続いた。運輸交通業127万円(1社33人)、建設業122万円(1社28人)などとなっている。

 具体的な事例では、始業時刻前の除雪作業が労働時間に算入されていないケースがあった。タイムカードで労働時間そのものは管理されていたが、始業時刻前まではカバーできていなかったという。届出書を提出するようにし、改善を図った。

 また、出勤簿への押印と残業申請書により労働時間を管理していた会社では、会社側が把握している時間外労働時間と社員のパソコンの使用記録にかい離が認められた。終業時刻に担当者が職場内を巡回するなどしてサービス残業を解消することとした。

 20年度の是正結果を踏まえ山形労働局は、アフターコロナも見据えながら「経済が回復すると業種によっては労働者一人一人の負担が大きくなることも想定される。賃金不払い残業の対応に継続して取り組んでいきたい」としている。

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