最上町を知り、好きになって 元協力隊員・山崎さんが起業、複合施設運営へ

2021/11/17 10:07
東北各地の魅力発信に取り組む事業を立ち上げた山崎香菜子さん(右)。実証実験として子ども向けイベントを開いている=最上町富沢

 最上町の地域おこし協力隊員を今年7月末まで務めた山崎香菜子さん(38)=同町富沢=が、東北各地の魅力発信に取り組む個人事業所「赤倉編集室」を立ち上げた。地元富沢の赤倉温泉近くに拠点を設け、コワーキングスペースや飲食店など地域の魅力を詰め込んだ場所にしていく。「新たな暮らしのうねりを生み出し、最上を知り、好きになるきっかけになる場所にしたい」と語っている。

 山崎さんは宮城県白石市出身で、多摩美術大(東京)卒業。都内で会社員としてタウン誌の編集業務に携わり2012年、本県へと移り住んだ後、最上町に嫁いだ。当時から起業の夢を持ち、その足がかりとして協力隊員に就任。自身の結婚式として嫁入り行事「むかさり行列」の復活に取り組み、20年には本紙「日曜随想」の筆者を務めた。

 拠点として町の集会施設「お湯トピアもがみ」を借り受け、仏語の「1」などをかけて「une(ウネ)」と名付けた。むかさり行列の際に披露宴を開いた思い入れのある場所だ。運営には観光庁の補助金を活用。貸事務所や土産物店なども置く予定で、来年4月のオープンに向け準備を進めている。

 実証実験として現在、子どもたちが木製の遊具や玩具と親しむイベント「木育博覧会」を28日まで開催している。孫を連れて来た町内の60代女性は「最上地域には子どもを遊ばせる所が少ないのでありがたい」と話した。

地元の集会施設を借り受け、地域の魅力を詰め込んだ場所にしていく

 「本当の暮らしの豊かさとは何か」―。山崎さんの人生の命題だ。「une」を訪れた人が、この難問を一緒に考えるきっかけになればと話す。そのために大きな役割を果たすのは「子ども」。先日、自身の一人娘が知らぬ間に来館者に交じって食事を共にしていたことを例に挙げ「いい意味で緩さを出しつつ、子どもを通じて多様な人同士がつながり、成長する場にしたい」とほほ笑んだ。

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