始発駅は「複雑」、途中駅は「歓迎」 つばさ自由席廃止に利用者

2021/11/17 09:06
来春に自由席が廃止となる山形新幹線つばさ。案内板の「自由席は―」の表記も見納めとなる見通しだ=山形市・JR山形駅

 長く親しまれた山形新幹線つばさの自由席が来春、約30年の歴史にピリオドを打つ。JR東日本仙台支社が16日、会見で明らかにした。「時間を決めずに自由な使い方ができた。残念」「節約したいときに1本遅らせても並んだ」と、始発が出る新庄、山形の両駅利用者からは惜しむ声。一方、繁忙期は、ほとんどの自由席が始発駅で埋まり、恩恵の少なかった置賜地域の利用者からは「予約可能な枠が広がり助かる」などと歓迎する声が上がった。

◆山形・新庄駅

 山形市の無職中村隆一さん(78)は「若いころは出張などの際に自由席を利用していた」と振り返る。現在は予定を先に立てて移動するため、自由席を利用する機会はなくなったが「急な移動には自由席の便利さがあったよね」と話した。

 旅行や仕事で新庄駅から東京に向かう際は、ほとんど自由席を使っていたという新庄市鳥越、美容師泉節子さん(70)は「自分が思っていた席が取れるので、米沢などから乗る人に比べて得をしていた気分だった」と語る。料金が割高になることには「仕方ない。割引のあるネットサービスを使うことが増えると思う」と話した。

◆米沢・高畠駅

 月に2、3回、新幹線で東京方面に出張するという米沢市舘山、会社経営辻崎嘉伸さん(48)は「指定席が安くなり、確実に席が確保できるのはありがたい」と歓迎する。繁忙期以外は自由席に乗ることもあるとし「車内が混雑していて福島駅で東北新幹線の車両に乗り換えることも多かった」と話した。

 高畠町高畠、自営業小田部健二さん(44)は「置賜の人たちはこれまでも指定席を取るのがスタンダードだったと思う。自由席がなくなると聞いても、その恩恵を受けていなかったので…」と冷静に語った。

 JR高畠駅が入る太陽館に事務局を置く高畠町観光協会の小林利裕事務局次長(54)は「置賜では歓迎の人が多いのでは」とみる。同駅の場合、山形駅始発の列車は時間帯によっては自由席でも座れる可能性があるが、新庄駅始発では厳しいという。「ビジネス客は指定席が増える方がうれしいだろう。学生など少しでも安く行きたい人は残念に思う人もいるのでは」と、おもんぱかった。

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