馬と触れ合い、みんな笑顔に 来年、山形に心身癒やす「カフェ」誕生

2021/11/3 11:51
まいんどパークの馬と楽しげに触れ合う高橋千秋さん=山形市

 「心と体の治療」を目的とするホースセラピーが体験できる「馬カフェ」が来年1月、山形市の蔵王みはらしの丘ミュージアムパーク内にプレオープンする。同市内の障害者支援施設向陽園でホースセラピーの活動に取り組んできた元職員の高橋千秋さん(62)が運営に当たり、「障害者も健常者も馬を介して笑顔になれる場所にしたい」と話している。

 向陽園では2005年、高橋さんが中心となって乗馬施設「まいんどパーク」を立ち上げた。きっかけは施設で笑顔を見せることがなかった利用者が、乗馬を体験した際に満面の笑みを浮かべたことだった。高橋さんは宮城県内の障害者施設にある牧場で馬の飼育のノウハウ、障害者乗馬などについて学び、向陽園でのホースセラピーを始めた。

 同施設利用者以外の障害者にも門戸を広げてきた。脳性小児まひで寝たきりの男性は当初、スタッフ4人に体を支えられながら馬に乗っていたが、回数を重ねるうちに馬に手をついて自分で体を起こすことができるようになった。2年後には1人で座位を保って馬に乗れたという。「ホースセラピーの情緒的、身体的効果を目の当たりにしてきた」と高橋さんは語る。

 07年からは障害の有無に関係なく馬と親しんでもらおうと「日本一たのしいやまがた馬まつり」も開催。例年1万人近くが訪れる人気イベントとなっている。

 馬カフェは、ホースセラピーをさらに広く体験してもらうのが狙い。高橋さんの思いに共感した山形環境エンジニアリング(寒河江市)と丸森造園(山形市)による同パーク管理運営企業体の下で、高橋さんが営業する。

 店名は馬まつりのキャラクター名から「うまのすけカフェ」。ホースセラピーでは、体高約85センチの雌のポニー「ロイ」が活躍する。カフェは最大10席を設けて軽食を提供する。本格的に馬と触れ合えるグランドオープンは来春の予定で、ワークショップも企画する。クラウドファンディング(CF)「山形サポート」を活用して支援を募る予定で、集まった資金はポニー小屋の設置や飼育管理などに活用する。

◆ホースセラピー 馬と触れ合うことにより情緒を安定させる効果が期待でき、乗馬の際は馬の動きに合わせてバランスを取ろうとするため身体機能の回復も促すとされる。障害者や病気の患者のリハビリに用いられている。

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