西洋ナシ、上山の特産に 市と奥野山形大准教授が栽培支援

2021/10/23 14:54
上山市と奥野貴士・山形大学術研究院准教授、工芸家の落合なおさんの連携で誕生した、西洋ナシ追熟用のかご(奥野准教授提供)

 上山市と奥野貴士・山形大学術研究院准教授は、米国発祥の西洋ナシの品種「リーガル・レッド・コミス」の特産化に取り組んでいる。生産者の協力を得て成熟度のデータを収集。収穫適期の判断に活用する。さらに市内の工芸家が手掛けたかごも開発。かごに入れて飾りながら、追熟の様子を楽しんでもらいたい考えだ。

 西洋ナシは収穫のタイミングが食味に大きく影響するため、希少品種の栽培導入には目安のデータが必要になる。奥野准教授と市は、昨年度に開発したスマートフォン向けのアプリケーション「果樹栽培支援システム かるほく」を活用。市内の生産者6人が9月までに収穫、計測した成熟度のデータを入力した。生産者を孤立させることなく、栽培技術の確立につなげるという。

 市農林夢づくり課の担当者は「生産者の経験を数値で見える化することに意味がある。ベテランだけでなく、若手や新規に取り組む人も分かるような体制を作っていきたい」と話す。今期の収穫分はふるさと納税の返礼品としての活用や、県外での販売を検討している。

 西洋ナシ追熟用のかごは、市内で「ギャラリーかご」を主宰する工芸家・落合なおさんと共同開発した。西洋ナシ自体をインテリアとして飾るとともに、食べ頃を逃さないようにするのが狙いだ。落合さんは県産のアケビづるを使用。雪の結晶をモチーフに、編み目越しに西洋ナシを楽しめるデザインにした。

 「西洋ナシを入れることでこのかごは完成するが、食べた後もさまざまな使い方をしてほしい」と落合さん。大きさはおおよそで長さ50センチ、幅18センチ、高さ10センチ。市はかごとラ・フランスをセットにし、市のふるさと納税リピーターらが加入するファンクラブ会員向けの返礼品にした。

 奥野准教授は「子どもたちや若者が『上山の西洋ナシってすごい、農業をやりたい』と思うようになってほしい」と話していた。

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