視界の先、こんな世界 全盲の大泉さんが長谷部さんの写真に描く

2021/10/19 12:51
写真家の長谷部康寛さん(左)と全盲の大泉真帆さんによる共同作品などが並ぶ二人展=山形市、ぎゃらりーら・ら・ら

 絵画作品を手掛ける全盲の大泉真帆さん(24)=河北町=と、写真家・長谷部康寛さん(36)=山形市=による二人展「みえるものの向こう側」が同市諏訪町1丁目のぎゃらりーら・ら・らで開かれており、視覚の概念を超えて生み出された表現が、見る人の感性を刺激している。

 大泉さんは生まれつき全盲で、通所する福祉事業所「さくらんぼ共生園」(寒河江市)のスタッフに手紙を書くことをきっかけに2017年から絵を描き始めた。言葉や経験から色をイメージし、色ペンを使って書く時の音のリズムを楽しむように点や線を描く。長谷部さんはある展示会で大泉さんの作品を見て引かれ、交流するように。今年1月の企画展に参加し、初めて共同作品を発表した。その後も交流を重ね、今回の二人展ではそれぞれの作品と共同作品計約50点を展示している。

 「二重奏」と題した連作は、長谷部さんが撮影したモノクロ写真の上に、大泉さんが思うままにペンを走らせた。写したものやその時の体験などを長谷部さんが話し、返事のような形で大泉さんが描く。まるで「交換日記」のようなやりとりの中で出来上がった作品だ。長谷部さんは「視覚の概念がない真帆さんの世界に触れ、刺激や気付きをもらっている。見えているものの先にある表現を見て、感じてもらえれば」と話した。展示は11月21日まで。

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