今季のインフルエンザ、どう備える 山形大病院・森兼氏「ワクチンはコロナ優先」

2021/10/18 12:32
山形大医学部付属病院検査部長・森兼啓太氏

 新型コロナウイルスの感染状況が減少傾向に転じた一方、昨季流行しなかった季節性インフルエンザの動向が気になる時期となった。山形大医学部付属病院の森兼啓太検査部長・感染制御部長に、今季の見通しや備え、ワクチン接種の留意点などについて聞いた。以下は一問一答。

 ―インフルは昨季、全国的に感染者が大きく減少した。今季の感染傾向をどう見通すか。

 「インフルは今季もあまり流行しないと見込んでいる。コロナは無症状で他人にうつすことが感染拡大の要因となるが、インフルはほとんどが発熱など自覚症状が出るため、職場や学校に行かないといった対応策を容易に取れる。コロナ禍で、不特定多数の人が集まる場所では各個人がマスク着用などの感染対策がしっかりできている。さらに、数カ月前の南半球では流行の兆しがなく、流行していない感染症が突然広がると考えるのは難しい。こうしたいくつかの理由から、今季も流行しないのではないかと予測している」

 ―インフルのワクチン接種で留意すべきことは。

 「国はコロナワクチンを接種後、インフルなど他のワクチンを接種する場合、接種間隔は原則的に約2週間としている。ただ、国によって接種間隔に関しては対応が異なり、科学的根拠はない。まずはコロナワクチンの接種を優先的に考え、接種機会を逃さないでほしい。インフルワクチンの供給量が足りず、右往左往するような状況にはならないと思うが、毎年インフルのワクチンを打って免疫を高めているような人は計画的な接種を検討すればいいのではないか」

 ―インフルとコロナは発熱や倦怠(けんたい)感など症状が似ている。県内では昨季、身近な診療所で発熱患者に対応した受診体制を整えたが、症状が出た場合の対応は。

 「どちらも熱が出たり、体がだるくなったり、くしゃみやせきが出たりする。一方でコロナの場合は味覚、嗅覚障害が特徴的な症状と言えるだろう。いずれにしても症状があれば早めの受診をお願いしたい。感染リスクとして最も懸念されるのはマスクを外した会話、会食。それを頭に置き、感染対策をしっかり取って生活することが重要だ」

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