衆院選・県内選挙区の公示直前情勢

2021/10/18 10:45

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 衆院選はあす19日に公示される。県内3小選挙区に出馬を予定する7人は事務所や選対組織を整え、街頭活動や支援者訪問など前哨戦が激しさを増してきた。各選挙区の公示直前の情勢を探った。(文中敬称略)

【1区】遠藤氏、国政の実績アピール/原田氏、分配重視へ転換訴え

 県1区は、自民前職の遠藤利明に、立憲民主新人の原田和広(まさひろ)が挑む。分厚い組織力で9期目を狙う遠藤に対し、野党統一候補の原田が非自民の勢力をどれだけ結集できるか。

 遠藤は16日に山形市で選対発足式に臨んだ。選対本部長にタカミヤホテルグループ(山形市)の岡崎弥平治会長を据え、県議らを各市町の支部責任者とする陣容を整えた。総選挙を統括する党選対委員長の要職に就き、選挙期間中の地元入りは難しいが、後援会を中心に支持拡大を目指す。陣営は21日以降、選挙区全域で演説会を連日開催し、国政や県政での実績をアピールする戦術。組織の厚さに、支持者の中には上滑りを警戒する声があり、引き締めを図りながら足場を固めている。

 原田は共通政策で合意した立民、国民民主、共産、新社会の各県内野党組織から支援を受けるほか、最大の支持母体である連合山形が運動を支える。分配重視の経済政策への転換を訴え、非自民層や無党派層の取り込みを狙う。新型コロナウイルスの感染抑止の観点から屋内での集会は極力控え、街頭活動を中心とした草の根運動を展望する。14日に非自民系の県議や市町議による支援議員団の会議を開き、結束を確認した。野党連携が機能し、各組織が連動した戦いを展開できるかが焦点となる。

【2区】鈴木氏、米沢で厚み増す組織/加藤氏、地元勝利もこだわり

 県2区は、4選を目指す自民前職の鈴木憲和に国民民主新人の加藤健一が挑む。ともに南陽市在住。最大の票田の米沢市は今回、激しい票の奪い合いとなる“草刈り場”の様相を呈している。地元・南陽市では、来夏に控える参院選、次期市長選を見据えた思惑が交錯している。

 鈴木は3期9年の実績を踏まえ、コメの需要拡大をはじめとした農業施策、気候変動対策、首都圏と地方の格差是正などを訴える。16日に米沢市で事務所開きを行った。党組織、地区・企業後援会、公明との連携を含め、米沢市で厚みを増した支援組織の歯車が十分にかみ合うかが注目される。懸念は組織内の緩みと政権批判票の動き。南陽市では来夏の市長選を想定し「非自民系候補者の擁立意思をそぐほどの票を集める」と士気が高い。

 加藤は21歳で車いす生活となった自らの経験を基に、共生社会の実現を政策の柱に据える。後手とされた新型コロナ対策を引き合いに、自公政権を批判。最近は参院議員舟山康江の支持層を意識し、農業政策も前面に押し出す。米価下落を踏まえた農業者戸別所得補償制度の復活を主張する。17日に南陽市で総決起集会を開いた。舟山の出馬が見込まれる来夏の参院選と市長選を見据え、弾みをつけようと地元での勝利にもこだわりを見せる。

【3区】加藤氏、自公議員と浸透図る/阿部氏、非自民系陣営固める/梅木氏、支援団体と連携強化

 県3区は、自民前職の加藤鮎子と共産の梅木威(たけし)、前県議で無所属の阿部ひとみの2新人が争う。同日選となる酒田市議選(24日告示、31日投開票)とも連動し、支持獲得を目指す。

 3選が懸かる加藤は鶴岡、酒田、新庄各市の事務所を拠点に自公の県議、市町村議らと連携して幅広く浸透を図っている。建設、農業の関係団体とのつながりを意識し、15日は3市で開かれた会合に出席し、存在感をアピール。岸田政権下で国土交通政務官に就き、インフラ整備や防災・減災対策などの実績を強調。デジタル田園都市国家構想の推進意欲も示す。18日は酒田・飽海地域の総決起大会を開き、選挙戦への弾みをつける構え。

 阿部は地元の酒田・飽海地域以外では支持基盤が弱いことから、鶴岡市内や新庄・最上地域を重点的に回ってきた。非自民系の県議、市町村議、前職批判を強める経済人による支援体制を構築し、自らが支援した元酒田市長・元衆院議員の阿部寿一を支えたスタッフらも陣営を固めている。連合山形の推薦を受けたが知名度不足は否めない。非自民系国会議員や、連携を強調する知事吉村美栄子がどの程度の支援行動に乗り出すかも注目される。

 梅木は県内小選挙区で唯一の党公認候補として、知名度アップを図っている。地元鶴岡市で街頭活動を重ね、酒田・飽海、新庄・最上の両地域でも共産の市町村議と共に支持拡大の働き掛けを重ねている。新社会党や支援団体との連携強化を進める。

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