泣きっ面に、ガソリン高 本県167円60銭、来週も値上がり見込み

2021/10/16 07:58
県内のガソリン価格が高騰し、事業者や消費者から悲鳴が上がっている=山形市

 全国的にガソリン価格が高騰している。本県は1リットル当たりのレギュラー平均小売価格が11日調査時点で167円60銭と、2014年9月以来の高値水準。都道府県別でも長崎、長野、鹿児島、大分の4県に次ぐ水準で、1年前に比べると30円近く値上がりした。経済回復に伴う原油価格の上昇が原因で、来週も値上がりが見込まれ、事業者や消費者から悲鳴が上がっている。

コロナ禍の業者・家計

 石油情報センターによると、新型コロナウイルス感染者数が世界的に減少し、経済回復に伴って需要が高まるとの見方から原油価格が上昇。円安で輸入コストもかさみ、産油国が増産を見送ったことも重なって店頭価格に影響している。全国平均も7年ぶり高水準の162円10銭になった。

■価格設定に慎重

 本県のガソリン価格事情に関し、県石油商業組合の担当者は「仕入れ価格が高騰し店頭価格が上がっている。コロナ禍による販売量減少の影響も続き、各社が価格設定に慎重になっている」とする。本県の小売価格が高い理由は塩釜港(宮城県)からの輸送コストに加え、酒田港で小型船を利用するコストがあるからという。人口減少に伴う給油所減少、需要先細りなど複合的要因が重なり、事業維持のため容易に価格を下げられない事情も。担当者は「価格高騰が続くと買い控えを招きかねず、利益率はさらに下がるかもしれない」とジレンマも吐露した。

 エナジー山形緑町給油所(山形市)の担当者は「コロナ禍と高騰が重なり、去年の同時期よりも確実に客足が減っている」と渋い顔だ。1カ月前に比べ6円アップで、最近は満タンにする人が減り「千円分だけ」「10リットルだけ」と数量や価格の指定が目立つ。会員を増やして利用客を確保したいが思うように進まず、「これ以上価格上昇が続くと苦しい」と本音を明かした。

 運送業者も燃料費の上昇に気をもんでいる。食品輸送を主力とするYBSサービス(同)の佐藤侑功社長は「想定しない値上がりに頭を抱えている」と話す。1~8月の燃料費は昨年同時期と走行距離がさほど変わらないにもかかわらず、1.2倍ほどに増えた。県トラック協会は「どの事業者もエコドライブ徹底など対策は既に行っており、これ以上は不可能に近いのでは。今の状態が長く続けば痛手になる」と懸念した。

■エコ運転心掛け

 価格高騰は一般消費者も直撃している。米沢市を中心に毎日最低50キロを走行する自営業の40代男性は「仕事なので走行距離は抑えられない。普段はどこでも給油するが、今は1円でも安くなるように、ポイントカードやアプリが使える場所を探すようになった」と明かす。通勤や子どもの送迎に車を使う山形市の会社員女性(35)は「安い日やスタンドを選んで給油している。エコドライブを心掛け燃費を良くするしかない」と話した。

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