「がまの湯」自己破産申請へ 飯豊・コロナ下、負債3億8000万円

2021/10/15 11:31
事業停止した「がまの湯温泉 いいで旅館」=飯豊町

 帝国データバンク山形支店によると、「がまの湯温泉 いいで旅館」を運営する「いいで旅館」(飯豊町、山口重彦代表)が14日までに事業を停止し、自己破産申請の準備に入った。新型コロナウイルス関連倒産で、負債は約3億8千万円の見込み。

 昭和20年代の創業当初から宿泊業を営み、そばや郷土料理を提供する飲食店も開業するなど事業を拡大し、山菜やクマ肉といった地元食材を使用した料理や「どぶろく」が高評価を得た。2012年12月期の売上高は2億4千万円に上り、16年には「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」の特別賞「日本の小宿」に選出された。

 だが景気低迷などを背景に観光客が減少し、17年12月期の売上高は1億9100万円に下がり、純損失を計上。事業が計画通りに進まず厳しい経営が続いたという。コロナ下で業績はさらに悪化し、今年5月から休業状態となっていた。

「言葉出ない」商工会長や町長

 飯豊町中心部に位置する老舗旅館の事業停止は町内の関係者に衝撃を与えた。町商工会の冨永春次会長は「突然で言葉が出ない。さまざまな会合や祝賀会で利用するなど町の顔だった」とし「15日に町商工会理事会などで話し合い、町とも今後の対策を協議していく」と語った。後藤幸平町長は「町内きっての老舗旅館であり、町の“迎賓館”の役割を担ってきてくれたので、休業を心配していた。新型コロナウイルスの経済対策など町ができる支援をしてきたが及ばなかった」と述べた。

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