世界に導いた教え、再び 山形中央高前監督・椿さん、帯広でSスケート指導

2021/10/13 13:22
氷上トレーニングでアドバイスを伝える椿央さん=北海道帯広市・明治北海道十勝オーバル

 本県スピードスケート界をけん引した山形中央高前監督の椿央さん(56)=北海道むかわ町出身=が、帯広市で第二の指導者人生を踏み出し、最初のシーズンを迎える。有望なジュニア選手を育てるエリートアカデミーのヘッドコーチとして「うまく軌道に乗せていきたい」と意気込む。

 椿さんは1990年に山形中央高に着任し、4人の五輪選手をはじめ有力選手を世界に導いた。2020年3月で退職し、日本スケート連盟へ。帯広市のアカデミーは寄宿制で、さいたま市出身の飯田明音さん(16)を1期生として迎え、今年4月に本格始動した。

 もう一人の指導者として、教え子の加藤条治選手(博慈会、山形市出身)と競った元米国代表のタッカー・フレデリクスさん(37)をアシスタントコーチとして招いた。在籍は高校3学年で12人の方針だが、現在は選手1人に対し「マンツーマン以上」の指導体制だ。飯田さんは中学までショートトラックの選手で、スピードスケートに合わせた体づくりから始めている。

 主な練習場は帯広市の明治北海道十勝オーバルで、ナショナルトレーニングセンターの強化拠点という好環境。ナショナルチーム(NT)に準じる力量の下部組織で、女子のウイリアムソン・レミ選手(21)=大東大・山形中央高出=らが在籍する「ディベロップメントチーム」と練習を共にする機会もある。

 練習指導以外でも、能力の高い中学生の発掘、練習場への送迎や生活支援など仕事は多岐に及ぶ。山形時代は「倍の練習をしないと勝てない」が基本方針だったが、今は屋内の十勝オーバルをフルに活用。年間の大会日程を踏まえ、ピークづくりを重視した調整もできる。

 山形中央での30年間の指導経験から得た「言い過ぎずに考えさせ、ヒントを与えてあげればいい」という考えは変わらず、飯田さんは「いろんな視点から提案してもらい、自分には伸びしろがあると実感させてもらっている」と語る。間もなく始まるシーズンでは、椿さんにとって古巣の選手と競うことになるが、「切磋琢磨(せっさたくま)し、みんなで競技を盛り上げていきたい」と語った。

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