路面盛り上げ、車の速度抑制 山形七小近くに「スムーズ横断歩道」

2021/10/13 09:36
赤茶色のゴム製ブロックで盛り上げられるなどしたスムーズ横断歩道=山形市城北町

 横断歩道を盛り上げるなどして走行車両の速度を抑え、歩行者の安全を守ろうという実証試験が、山形市城北町の山形七小北側市道で行われている。国土交通省と各都道府県警、道路管理者が全国展開する「スムーズ横断歩道」の取り組み。県内では初で、今月下旬まで実施する。設置前と後の車の速度を比べるなどして効果を検証し、より安全な道路空間の整備に役立てる。

 主に住宅地で、幅員5.5メートル未満の「生活道路」の最高速度を時速30キロ規制とする「ゾーン30」のエリアに、さらなる交通安全対策を検討する試み。同校北側は県内の「ゾーン30」エリア30カ所のうち、信号機がない横断歩道で歩行者や車の通行量が多いことなどから選ばれた。さらにこの場所は横断歩道前後の約160メートル区間の幅員が4メートルから6.4メートルと広くなるため、速度が出やすくなっている。

 現場は一方通行の市道上にある横断歩道が、赤茶色のゴム製ブロックで10センチ盛り上げられている。車道側はスロープ状になっており、傾斜への注意を促す三角形のペイントも。手前には幅員を3.5メートルまで狭める6本のポールも並ぶ。走行車両は横断歩道に近づくとスピードを緩め、慎重に通過する。

 試験は9月15日から降雪前の10月28日まで。試験前3日間と試験中3日間にわたってカメラを設置し、車の速度のほか、横断する歩行者がいた場合の車の停止率を調べる。さらに住民アンケートなどを実施しながら効果を分析する計画だ。

 県警交通企画課によると、2020年中に県内で発生した人身交通事故は3328件。このうち横断歩道を歩行中の人対車両の衝突事故は93件発生し、2人が死亡、92人が重軽傷を負っている。先月14日には大江町の国道458号で、横断歩道を渡っていた高齢者が乗用車にはねられて死亡する事故が発生している。

 今後は効果の検証のほか、傾斜をつけたことで歩行者が歩きにくかったり、貨物車の荷台の音がうるさかったりしないかなどの課題も検討するという。県警交通規制課では「生活道路の安全対策は規制と取り締まりだけでは限界がある。関係機関と連携しながら引き続き安全安心な通行空間の対策につなげていきたい」としている。

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