「どんぐりの湯」運営の医療法人破産 新庄、県内唯一「温泉空白域」再び

2021/10/9 09:43
破産手続き開始決定を受けた北成会運営の「緑風苑」。温泉施設「どんぐりの湯」を併設した=新庄市本合海

 昨年5月にオープンした新庄市本合海の温泉施設「どんぐりの湯」を運営する仙台市の医療法人北成会(斎藤伸理事長)が8日までに仙台地裁に自己破産を申請した。温泉と棟続きの高齢者向け賃貸住宅を経営の柱としたが、新型コロナウイルスの影響で入居者が集まらず、温泉利用客も低迷した。負債総額は約8億円。県内で唯一、温泉地がない新庄市で開業したが、再び「温泉王国」に空白域が生じることになった。

 帝国データバンク仙台支店と弁護士によると北成会は6日に自己破産申請し、同日破産手続き開始決定を受けた。サービス付き高齢者向け住宅や歯科診療所を運営する北成会は2020年5月、かつて「新庄温泉」「油山(あぶらやま)温泉」と呼ばれた場所に高齢者向け住宅「緑風苑」(33室、定員35人)と通所介護事務所、どんぐりの湯を併設しオープンさせた。

 設備投資に伴う借入金が膨らんだ上、新型コロナ禍で入居者が数人程度にとどまるなど赤字経営に陥っていた。一方で新庄市に納める入湯税の過少申告で文書指導を受けるなど、対外的な信用を失う結果を招いた。先行きの見通しが立たないと判断し、事業継続を断念した。仙台市内の歯科診療所は個人クリニックとして診療を続けるという。

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