琴平荘の一杯、極意伝授 酒田調理師専門学校、掛神さん特別講座

2021/9/25 09:08
「中華そば処 琴平荘」の掛神淳さん(後列右)がおいしいラーメンを作るこつや極意を伝授した講座=酒田市・酒田調理師専門学校

 酒田市の酒田調理師専門学校(土門陽吉校長)で24日、鶴岡市三瀬にある全国的な人気ラーメン店「中華そば処(どころ) 琴平荘」を営む掛神淳さん(56)の特別講座が開かれた。掛神さんは独自に探求し、魂を込めて提供する一杯への思いや、スープや麺作りの極意についても特別にアドバイスした。

 掛神さんは、母親が三瀬地区で1965(昭和40)年から始めた旅館「琴平荘」を引き継ぎ、調理も担当していたのが料理人としての始まり。旅館の板前などに、だしの取り方など基本を学んだ。宿泊客が激減する冬場の閑散期対策として2002年、旅館を使ってラーメン店を始めた。19年6月の本県沖地震では、琴平荘も風呂場の天井が破損するなど被災。宿泊施設としては老朽化していたこともあり、同年で旅館の廃業を決め、ラーメン店に専念している。

 ラーメン作りは独学。気温や湿度、天候、季節の変化に応じて麺やスープを仕込む。夏場は仕上がりが安定しないことや、同店のこだわりのだしに使う庄内産トビウオの仕込みのため、営業は10月から翌年の5月までの8カ月間。6~9月はトビウオの準備や毎年、バージョンアップさせるための研究に費やしている。

 講座では掛神さんがラーメン店を始めた経緯やこだわりを紹介。学生が麺をゆで、今季の新バージョンを試食した。質疑応答では、学生から掛神さんにスープやたれの作り方など、企業秘密に迫る質問もあった。

 掛神さんは「企業秘密なんてほどのものはない」と述べ、魚介系と動物系のダブルスープの作り方、たれを味わい深く仕上げる方法を惜しみなくアドバイス。「塩味などは統一しなければならないが、仕上がりはいつも同じとは限らない。きょうも明日も、あさっても食べたくなる味にし、いかに平均しておいしいラーメンを作れるかが大事」と極意を語った。

 学生約30人が受講した。高度調理技術科の畑山滉人(ひろと)さん(19)は「料理人は食べ歩きなどで研究し、探究心を持つ大切さが参考になった」と話した。

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