山形鋳物の鉄瓶、試しに使ってみて 芸工大4年の斎藤さん考案、長文堂が貸し出し

2021/9/23 12:50
なつめを手にし「実際に使い、魅力を知ってほしい」と話す斎藤優有さん(右)と長谷川多恵子さん=山形市・長文堂

 鉄瓶のある暮らし、試してみませんか? 山形市の伝統工芸品・山形鋳物を貸し出すサービスを東北芸術工科大企画構想学科4年の斎藤優有(ゆう)さん(21)が考案し、長文堂(同市)が展開している。「使ってみないと良さが分からない」という消費者ニーズに応える試み。実際に手に取ってもらうことで、幅広い層が鉄瓶の魅力に触れる機会をつくりたい考えだ。

 斎藤さんは今年3月、伝統工芸の製作現場を学ぶワークショップで同社を訪問し、山形鋳物に初めて触れた。職人の熱い思いに刺激を受け、「山形のいい物を地元、全国の人にもっと知ってほしい」との思いが募った。今年7月に割安でのレンタルサービスを同社に提案し、今月6日からの実施にこぎ着けた。

 貸し出すのは鋳肌の美しさが特徴の鉄瓶「なつめ」(容量1.5リットル、販売価格7万1500円)と、「なつめ小」(同1リットル、同6万6千円)の2種類。1カ月間4千円(送料無料)で、使用感などを体験できる。希望者は同社のオンラインサイトから申し込み、使用後に返却する。購入したい場合は改めて商品を選ぶ。

 鉄瓶で沸かした湯は口当たりがまろやかで、水道水特有のにおいが消えるという。使用後はふたを開け、余熱で乾かすだけと手入れも簡単だ。レンタルの際は鉄瓶の使用法などを説明するリーフレットが付いてくる。温かみのある挿絵は斎藤さんが手掛けた。使用してみてのアンケートも回収し、今後のものづくりなどに生かしていく。

 「興味はあるけど、購入するまでには踏み切れない人たちに良さを実感してほしい」と斎藤さん。一生ものとして、若い世代にも魅力を知ってほしいという。同社の長谷川多恵子さん(39)は「お気に入りの鉄瓶を見つけ、育てながら使ってほしい思いがある。まずはレンタルで手に取ってもらい、購入に結びつくといい」と期待を込める。

 レンタルは12月20日まで対応する。問い合わせは同社023(643)7141、メールアドレスはinfo@chobundo.jp

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