県内企業で脱炭素化の動き加速 自家消費の太陽光発電導入進む

2021/9/19 13:24

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 企業の脱炭素化の動きが県内でも加速し、太陽光発電による自家消費システムの導入が広がりを見せている。購入電力の削減に伴う経済効果に加え、再生可能エネルギーの利用拡大を経営方針の柱に据えて取り組みを進めている。国の「J―クレジット制度」を活用し、二酸化炭素(CO2)の削減量で得た収益を地域活性化に役立てようとする企業もある。

 精密機械部品製造の伊藤製作所(山形市、伊藤明彦社長)は、工場の屋根に太陽光パネル384枚を設置し、8月に全量を自家消費に回すシステムを本格稼働させた。年間13万1485キロワット時の発電で約70トンのCO2排出量削減を見込む。

 取り組みは太陽光発電設備の企画、建設などを手掛けるウエストエネルギーソリューション(広島)などと連携している。加えてウエスト社が推進する地方創生プロジェクトにも参加。CO2削減量をクレジット化し、収益を子育て支援や植林事業に寄付する方針だ。ウエスト社によると、伊藤製作所を含め県内10社が現在、同社と連携し完全自家消費型太陽光発電システムを稼働させている。

 伊藤社長は「SDGs(持続可能な開発目標)に盛り込まれた気候変動への対応などを踏まえ、私たちにできることは何かを考えた。カーボンニュートラルに貢献したい」と話す。

 花王(東京)は6月1日、酒田工場(酒田市)で花王グループ最大規模という発電容量計2845キロワットの自家消費型太陽光発電設備の運用を始めた。既に一部で非化石電源で発電した電気を使用しており、これで酒田工場で使う電力は100%再エネ化を達成した。

 工場屋根に太陽光パネル約7500枚を搭載。年間2350メガワット時の発電により、約1300トンのCO2排出量削減を見込んでいる。

 花王は2019年4月に策定したESG(環境・社会・企業統治)戦略「キレイライフスタイルプラン」で19の重点テーマを設定。その一つ「脱炭素」の実現に向け、40年までのカーボンゼロ、50年までのカーボンネガティブを掲げ、30年までの使用電力100%再エネ化を目標にしている。酒田工場での取り組みはその先駆けで、同社は「花王らしいESG活動をグローバルに展開し、世界の人々の喜びと満足のある豊かな生活文化を実現するとともに、社会のサステナビリティーに貢献する」としている。

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