職員着服、架空取引7年超 県系統豚センター、懲戒処分に

2021/9/16 12:05
記者会見で職員の着服について説明し、陳謝した田村久義理事長(左)と佐藤修常務=酒田市

 県系統豚普及センター(酒田市)の女性職員(47)が現金2400万円を着服したと15日、同センターが明らかにした。7年以上にわたり、当座口座から出荷した豚の売り上げを架空の取引名目で引き出し、横領していた。女性は内部調査に対し「長年、父親にせびられ手を付けた」などと話したという。既に全額弁済されており、同センターは13日付で女性を懲戒解雇処分とした。

 同センターによると、女性元職員は2012年5月に採用され、経理を1人で担当していた。元職員は今月5日、常務に「これ以上隠しきれない」などと述べ、着服を自白した。友人からの指摘も受け、精神的に追い込まれた状況だったという。その後の内部調査で、採用翌年の13年8月23日から昨年11月4日まで、計84回着服していたことが判明した。

 豚用の薬剤やワクチンの代金支払いを装い、豚の出荷などによる売上金を1回当たり10万~50万円引き出していた。過去に使用した請求書や領収書をカラーコピーするなどして偽造。金融機関の振込用紙も使い、業者への支払いを偽装していた。昨年12月にネットバンキングによる取引となるまで続いた。元職員は事務所に1人の時間も多く、金庫内に保管していた通帳、印鑑も自由に持ち出せる状況だった。

 元職員は「就職以降、父親から現金を要求され続けていた」と話しており、着服額のうち1900万円を渡し、当初は消費者金融から借りて渡していたため、500万円は返済に使った。同センターは県やJA全農山形、JA山形中央会、県内9JA、14市町が出資し、優良な豚を供給することを目的に1994年に設立。田村久義理事長は記者会見で「経理担当の増員、管理体制の強化など再発防止策を徹底する」と陳謝。全額弁済や使途、動機も考慮し刑事告訴はしない。

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