コロナでの死者、年代内訳を初公表 第1~5波、県「50人程度を区切り」

2021/9/16 08:36

[PR]
 県は15日、県内で新型コロナウイルスに感染し死亡した人の年代別の内訳を初めて公表した。流行第5波(7月27日~)の死者は同日までの計7人で、60代を中心に若年齢化の傾向にある。いずれも2回のワクチン接種を完了していなかった。

 県内では昨年7月に新型コロナ感染による死者が初めて公表されて以降、15日までの累計死者数は54人に上る。第1~5波の死亡者の年代別の内訳は▽40代1人(1.9%)▽50代1人(同)▽60代8人(14.8%)▽70代12人(22.2%)▽80代19人(35.2%)▽90歳以上13人(24%)。65歳以上の高齢者は49人で全体の90.7%を占め、高齢者の割合が依然高い状況にある。

 第5波で亡くなった7人は▽50代1人▽60代3人▽70代1人▽80代2人―で、9月以降だけで6人に上る。第4波までの拡大期は70代以上に集中していたが、第5波は60代を中心に若年化の傾向を示す。感染力が強いデルタ株の影響があるとみられ、ワクチン接種は未完了だった。県は「重症化を防ぐ効果があるワクチンを、早めに接種することが有効」とする。

 年代別の内訳の公表に踏み切った理由に関し、阿部英明県新型コロナワクチン接種総合企画課長は「統計的な傾向を示すため、(死者数)50人程度を一つの区切りとして公表する考えだった。厚労省が全国の死者の年齢分布を明らかにした点も考慮した」とし、「注意喚起につなげる意味もあり、ワクチンの接種状況を含めて公表した」と説明した。県は今後、死者が5人増えた段階を目安に年代別の内訳を随時公表していく方針。

【解説】注意喚起へ、早い開示必要

 県は、新型コロナに感染し死亡した人の年代別内訳をようやく公表した。遺族感情に十分な配慮が必要な一方、県民にとって年代やワクチン接種の有無などは日々の生活を顧み、留意する上で有益な情報だ。より早い段階での公表が必要だったのではないだろうか。

 他県では年代以外に性別や基礎疾患の有無などを発表している例もある。重症化し亡くなってしまったのはどの年代が多いのかは、ワクチン接種の有無とともに、感染リスクや重症化のケースを低減させるため、県民にとって欠かせない情報といえよう。個人の特定につながらないことを前提とするのはもちろんだが、適切な情報開示が必要だ。今後の注意喚起のため、情報開示の在り方やタイミングなどの検証を求めたい。

医療崩壊回避、特別集中期間が終了

 新型コロナウイルスが感染急増した県内第5波を受け、県が移動の抑制などを県民に求めた「感染拡大防止特別集中期間」が15日、終了した。8月20日のスタートから27日間で病床使用率は低減し、懸念された医療の逼迫(ひっぱく)・崩壊は回避される形となった。県は引き続き、県外との往来自粛などを呼び掛けている。

 当初は、直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数が30.98人(8月23日)、病床使用率が51.9%(同25日)と高い数値を示したが、今月15日時点でそれぞれ9.83人、25.3%に減少した。期間設定時の目標に掲げた「1日当たりの新規感染者数1桁台」は、今月13日公表分で5人、同15日分で9人となった。

 吉村美栄子知事は15日の定例会見で、期間を通じた感染抑制の傾向は県民の協力によるものだと説明。「全国をみると、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が今月末まで延長されている。油断はできない」とし、県境をまたぐ移動の自粛や不織布マスクの着用、換気といった感染抑止策の徹底、芋煮会の少人数、短時間での実施などを県民に要請した。

記事・写真などの無断転載を禁じます
[PR]
おすすめニュース

県内ニュース最新一覧

[PR]