海底31キロ、つなぐ大計画 飛島、DX推進へ光ケーブル敷設作業

2021/9/2 11:59
海底にケーブルを敷いたNTTワールドエンジニアリングマリンの大型敷設船「SUBARU.」(フィリピン船籍、9557トン)=8月30日正午ごろ、酒田市飛島沖

 酒田市の沖合にある本県唯一の有人離島・飛島への海底光ファイバーケーブルの敷設工事が先月27日から進められている。悪天候の影響で当初の予定より遅れたものの、本土側から飛島にケーブルが無事つながった。飛島のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進に向けた作業の様子を紹介する。

 本土側の接続地点は飛島への最短ルートや漁場、大型船航路に配慮し、遊佐町の西浜海岸。ここから直径5センチほどのケーブルを約31キロに渡って、最深部が318メートルある海底を通した。ルートの調査や掃海を終え、27日には西浜海岸の約2.5キロ沖に敷設船「SUBARU.」が停泊。そこから伸びたケーブルを砂浜から重機でけん引し、陸揚げした。

 敷設船は2日間24時間休みなく航行。大きなすきが付いた埋設機を沈め、海底に1メートルほどの溝を堀り、ケーブルを埋めながら島に向かった。飛島側では岩場から600メートルほどの沖に停泊し、西浜海岸と同じようにケーブルを重機で引き込んで陸揚げ。本土側、飛島側の双方で通信網の接続設備と結び、海底ケーブルはつながった。

 敷設自体は1日に終了。市の担当者や施工業者・NTT東日本山形支店の技術者ら約30人と大型敷設船の乗組員約60人が作業に当たった。今後は西浜海岸で陸揚げしたケーブルを砂浜の下に埋め、飛島では岩場の上にケーブルを固定する作業を進める。

 島内の回線整備を含む全体の事業費は約22億2600万円。本土側では基地局との接続など、通信網の整備も行う。飛島は先進技術や各種情報技術を駆使し、島民生活や観光、ビジネスに役立てる「テックアイランド」や「スマートアイランド」に向けた取り組みが進んでいる。その基盤となる光ファイバーケーブルを介した高速、大容量の通信が年度内にも可能になる。

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