モデルナ異物混入、使用中止2900回分納入 1180人が接種済み、健康被害なし

2021/8/28 09:40
米モデルナの新型コロナウイルスワクチン

 米モデルナ製の新型コロナウイルスワクチンの異物混入問題で、県は27日、使用見合わせとなったロットのワクチン計2900回分が県内4事業者の職域接種会場に納入されていたと発表した。このうち接種済みは約1180人で、残るワクチンは使用を中止した。県は現段階で健康被害の報告はなく、異物混入が見つかったロットは県内で流通していないとした。山形新聞の取材で4事業者には天童温泉協同組合が含まれることが分かった。

 県によると、納入された4事業者のうち1事業者は使用していなかった。使用見合わせとなったロットのワクチンについては、メーカー側が代替品を速やかに用意するが、予定した接種日から2、3日程度遅れる可能性がある。

 厚労省から26日午前、県に県内会場で該当ロットの供給はないとのメールが届いた。だが、同日夜に1事業者から供給があったと連絡があり、県は27日に電話で改めてこの事業者に確認。申請が受理された全事業者に聞き取りした結果、4事業者への納入が分かった。ロット番号はいずれも使用見合わせの「3004956」。県の職域接種は含まれていない。

 県は4事業者名を公表しておらず、県は「職域接種は厚労省と事業者の事業で県は団体名を公表する立場にない」と説明。厚労省予防接種室は山形新聞の取材に「公表の可否と、公表の際はその範囲を検討している。団体の了解を得ての判断になる」と答えた。

天童温泉で該当「驚いた」

 天童温泉協同組合は22、25日の職域接種でロット番号「3004956」のワクチンを使用しており、対象者約400人に連絡した。山口敦史理事長が26日昼ごろ、武田薬品工業から正式に連絡を受けたという。同日夕の報道で県が「県内流通分に該当ロットはない」と公表したことを知り、県に経緯を報告した。

 ただ、組合が使用したのは異物が見つかった物とは別に、同時期に同じ製造ラインで作られたとして念のため使用が差し止められたロット。さらに、接種前に医師など医療従事者が瓶の中身を確認しており、異物はなかった。現時点で健康被害は報告されていない。

 同組合は旅館従業員や家族約1200人に職域接種を実施し、他の約800人は別のロット番号のワクチンを使ったため問題はなかった。25日で全員が接種を終えており、山口理事長は「ようやく安心、安全に宿泊できる温泉街になったと思った直後のことで驚いたが、今のところ健康被害の報告がなく安心している。対象者の身体的、精神的ケアに努めたい」と話した。

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