魅力、森の中の19キロコース 鮭川・与蔵山でトレイルラン

2021/8/26 18:38
ブナの原生林は地面が軟らかく、足が接地した時の感覚が心地よい=鮭川村・与蔵山

 豊かな自然の中を駆けるトレイルランニング。鮭川村では、地元有志が中心となり、やまがた百名山に名を連ねる与蔵山のトレッキングコースを活用したツアーを開催するなどし、地域を盛り上げようという取り組みが進められている。ブナの原生林や迫力ある滝など、見どころの多いコースをランニングが趣味の記者が実際に走り、魅力を体感した。

 取り組みの中心となっているのは、地元のランニング愛好者ら約10人で2020年3月に結成した団体「YOZOプロジェクト」。コースは羽根沢温泉から大芦沢の集落までの約19キロで、30年ほど続く村のトレッキングツアーでも使われている。ブナの原生林の落ち葉が堆積した登山道は、地面が軟らかく、脚への負担が少ないのが特徴だ。

 8月17日、プロジェクトメンバーの村職員、黒坂洋平さん(32)と一緒に羽根沢温泉駐車場をスタートした。気温23度で曇り。この時季にしては涼しい。登山口まで約7キロの林道を走り、登山道に入った。細かいアップダウンを繰り返す道は、ふかふかした感触の地面と、転げ落ちるような下りの疾走感が心地よい。

コース終盤の白猿の滝

 約8キロ地点では、昭和初期に道案内として彫られたとみられる「羽根沢に至る」「ヨゾウ」の文字が残るブナの巨木が存在感を放つ。約8.5キロ地点は、庄内平野まで見渡すことができるほど視界が開けた。約14キロ以降は白い猿が腰掛けているように見えることから名付けられた「白猿の滝」や、濃い緑の森、透き通った渓流といった景色に目を奪われながら脚を進めた。撮影も含めて約3時間でゴールの大芦沢集落にたどり着いた。ゴール後、車で羽根沢温泉に戻り、湯に漬かると、心地よい疲労感に包まれた。魅力たっぷりのコースだった。

 気になることもあった。約5キロ地点は7月末に起きた土砂崩れの影響で道幅の減少と地面のえぐれがある。村が補修を終える来年まで通る際は走るスピードを落とすなど、注意して進まなければいけない。また、片道コースのため、羽根沢温泉まで戻るには、迎えの車などが必要だ。周回コースを作ろうと、プロジェクトメンバーが林道を開拓中だ。

 一般登山客との道の譲り合いや、ごみを持ち帰るなどのマナーも重要になる。新型コロナ収束後には、県内外から愛好者が集まれるイベント開催を望む。そして地元民が力を合わせて、大きなイベントに育てていくことを期待したい。

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