樹氷再生へ、みどりの学び 山形・蔵王山、「夏の教室」に親子11組

2021/7/31 21:18
蔵王ロープウェイ地蔵山頂駅前でアオモリトドマツの枯死木の説明を聞く参加者

 山形新聞、山形放送の8大事業の一つ「みどりのまなび 樹氷再生への歩みプロジェクト-やまがたの森ファミリースクール」が31日、山形市の蔵王山で開かれた。「夏の教室」となる今回は、県内の親子11組計28人が樹氷を形成する「アオモリトドマツ」の枯死問題について学び、秋の試験植栽用の稚樹(ちじゅ)探しに挑戦。夏空の下でトレッキングも楽しみ、豊かな緑を守る大切さに理解を深めた。

 同市の蔵王ロープウェイ蔵王山麓駅前で開会式が行われ、主催者を代表して寒河江浩二山形新聞社長(山形新聞グループ経営会議議長)が「アオモリトドマツの厳しい現状を学習し、体験を通して得た気づきの積み重ねが、自然豊かな郷土づくりの原動力になることを期待する」とあいさつした。

 来賓の吉村美栄子知事が「本県の豊かな森を守り育てながら、次の世代に樹氷再生のバトンをつなげ、活動の輪が大きく広がることを願う」、益田健太林野庁山形森林管理署長が「よみがえった樹氷を見届けてもらえるように、ファミリースクールを励みに取り組んでいく」とそれぞれ参加者に呼び掛けた。

 入山時の注意確認に続き、参加者代表の山形七小6年山科拓也君と母典子さん(山形市北町4丁目)が「アオモリトドマツの子どもをたくさん見つけたい」「蔵王の自然を大事にするため、親子で樹氷について学ぶことから始める」と決意表明した。

 参加者は蔵王山麓駅からゴンドラを乗り継いで地蔵山頂駅に移動し、同管理署や県が行っている植栽試験の現場を見学。冬は蔵王温泉スキー場の名物コースとして知られるザンゲ坂のトレッキング後、アオモリトドマツの自生地で稚樹を探して標柱を立てた。今回見つけた稚樹は、10月の「秋の教室」で実際に試験植栽地に植える。

 山形新聞社は昨年8月、県と山形大とともに国連が実現を目指す「持続可能な開発目標(SDGs)」の推進に向けて「共同宣言」を行っており、「みどりのまなびプロジェクト」はその一環と位置付けている。来年、本県で開かれる「第6回『山の日』全国大会」のプレイベントを兼ね、同管理署と県、やまがた森林(もり)と緑の推進機構の協力を得て初めて開催された。全行程でのマスク着用やこまめな手指消毒など、新型コロナウイルスの感染予防対策を徹底して行った。

 アオモリトドマツは虫の食害により相次いで枯死し、自然回復が困難な状態となっている。被害は収束しつつあるが、地蔵山頂駅周辺は約16ヘクタールにわたり枯死木のみとなっている。

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