デルタ株、ワクチン接種しても過信禁物 県立保健医療大・石川教授に聞く

2021/7/28 07:43
県立保健医療大・石川仁教授

 新型コロナウイルスの感染者数は全国的に拡大傾向が続いている。本県では感染力が強いとされるインド由来の変異株「デルタ株」が初めて確認されたばかり。県立保健医療大の石川仁教授(専門は公衆衛生学、疫学)に27日、身近で取り組む感染予防対策やワクチン接種後に心掛ける行動などを聞いた。以下は一問一答。

 ―東京では感染拡大が止まらず、隣県の福島県は26日に1日当たりの新規感染者が52人に上った。現況をどう見るか。

 「東京や福島などは東京五輪の会場になっており、無観客だが、選手やスタッフなどを含めた移動が少なからず感染拡大に影響している可能性はあると思う。(潜伏期間を過ぎる)2週間後に本県へ影響が出ないか注視する必要がある。感染拡大地域への不要不急の移動は控えた方がいい。移動しなければならない際は、飛沫(ひまつ)が飛び交うような場所に行かないなど慎重な行動を心掛けてほしい」

 ―県内では22日、これまでの感染者から初めてデルタ株が確認された。今後どんな影響が懸念されるか。

 「デルタ株は感染力が強いとされているが、従来と感染経路が変わるわけではない。飛沫、空気感染への対策の徹底が今まで以上に大切。不織布マスクの着用などを徹底してほしい」

 ―県内ではワクチン接種が進み、全世代の3割近くが2回接種を終えた。接種完了後、どのような行動を心掛ければよいか。

 「ワクチンは症状を出にくくしたり、重症化を抑えたりする効果が期待される。ただ、感染を完全に防ぐまでには至らない。接種後、知らぬ間に感染し無症状だとしても、他人にうつすリスクは残る。デルタ株が広がる中、接種を済ませて安心してしまい感染対策のハードルが下がることが最も懸念される。本県は接種が進んでいる状況だからこそ、接種済み者と未接種者が同居している家族内ではより感染対策に気を付てほしい」

 ―新型コロナと熱中症は発熱や倦怠(けんたい)感などで症状が似ており、区別が付きにくい。注意すべき点は。

 「熱中症では味覚・嗅覚障害やせき、のどの痛みなどは見られない。こうした症状が出た場合は電話連絡をした上で医療機関を受診してほしい。新型コロナ、熱中症ともに頭痛が現れる場合があり、その際は涼しい部屋で塩分を含んだ飲み物を摂取して様子を見てほしい。改善しない場合はコロナも疑われる。自身の2週間以内の行動を振り返り、感染拡大地域の人との接触があったかなどを確認することも重要だ」

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