別格の志、今を支える中高時代 アーチェリー・中村選手(鶴岡工高出)、女子団体は敗退、個人戦へ

2021/7/26 11:49
〈日本―ベラルーシ〉10点を撃ち抜き、笑顔で仲間とタッチを交わす中村美樹選手(左、ハードオフ・鶴岡工高出)=夢の島公園アーチェリー場

 アーチェリー女子団体に出場した中村美樹選手(28)=ハードオフ・鶴岡工高出=が競技に打ち込む意識は、周囲とは別格だった。鶴岡三中のアーチェリー部で共に汗を流した板垣美咲さん(29)=鶴岡市、医療事務員=は「五輪出場」という目標を一番近くで聞いてきた。中村選手が部長、板垣さんが副部長を務め「頼れる存在。互いに励まし合いながら練習していたけど、志は自分とは違った」と振り返る。

 2人は別々の高校に進んだものの、市内の小真木原公園の練習場で顔を合わせ日々アーチェリーに打ち込んだ。「頑張る姿を知っているからこそ、五輪出場を信じて疑ったことはなかった。今、スタートラインに立った姿を見ることができうれしい」と語る。

 中村選手が鶴岡工高時代、アーチェリー部の顧問を務めた八幡一幸さん(67)=市アーチェリー協会理事長=は、中村選手を「あまり表情には見せないが、当時から負けず嫌いだったのでは」と推察する。印象的だったのは高校2年生の冬。男子部員に交ざり、同公園の屋外の練習場で、雪を踏み固め矢を打っていたという。周辺には高い建物がなく強い風が吹き付けることもあった。「相当寒く、手もかじかむはず。彼女の競技に対する情熱を見た気がした」と話した。

鳥肌立つほどかっこいい・観戦の後輩

先輩の中村美樹選手が出場したアーチェリー女子団体を応援する生徒たち=鶴岡市・鶴岡工高

 中村美樹選手の母校・鶴岡工高で25日、アーチェリー部に所属する生徒や教職員らが、中村選手の戦いぶりを見守った。

 同校アーチェリー部顧問の布施愛加教諭の呼び掛けで約40人が集まった。生徒たちは日本代表チームのプレーを真剣な表情で観戦。矢が的の真ん中を射抜くと両手に持ったメガホンを大きくたたいて盛り上げた。

 鶴岡市小真木原町の練習場で中村選手からアドバイスを受けたという3年の鈴木美思(みこと)さん(17)は「普段から接する先輩が世界の代表と戦っているのを見て鳥肌が立った。重圧の中でも結果を残していてかっこよかった」と目を輝かせていた。

「気持ちが入っていた」-野崎コーチ、修正を評価

 中村美樹選手がメンバー入りする日本は準々決勝で敗れたが、地元からは来週に控える個人戦に向けエールが送られた。

 野崎剛コーチ=鶴岡南高教諭=は、この日の戦いぶりを「気持ちが入っていた。打つまでの時間が短く、リズム良く打てていた」と、ランキングラウンドで見えた課題を修正していた点を評価した。プレッシャーの大きい3番手を務め「一生懸命頑張っていた。外した所もあったが、流れをつくった部分もある。自分で取り組もうとしていることがあるはずなので、そのまま続けてほしい」と、個人戦に期待した。

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