基礎みっちり、高校で覚醒 東京五輪・バレー男子、高梨選手(山形城北高出)

2021/7/25 12:34
高梨健太選手を指導した山形城北高の安部功教諭=山形市・同校

 この日、夢の舞台に立ったバレーボール男子の高梨健太選手(名古屋・山形城北高出)が覚醒したのは高校時代。大黒柱として母校を2年連続で全日本高校選手権に導き、本人も「高校でプレーヤーとしての基盤ができた」との思いは強い。恩師の安部功さん(47)=同校教諭=は「日本を代表する選手になってくれたことを誇りに思う」と教え子の雄姿に目を細める。

 「高い位置でとにかく力強く打ち抜くことを意識させた」。高校入学時で既に身長180センチ台だった高梨選手に、監督の安部さんは徹底したスパイク練習を課した。踏み込みや腕のバックスイング、飛ぶタイミング、空中姿勢…。細部にこだわりながらアタッカーの基礎をたたき込んだ。地道な練習にはエース育成と共に「Vリーグで戦える資質がある」との将来を見据えた思いが込められていた。

 高梨選手も練習を毛嫌いせず、高々と上がるボールを黙々と打ち続けた。安部さんは「どんなハードな練習でもめげずにこなし、うまくなりたいという思いを強く感じた」と振り返る。世界で戦う自信をつかんだ打点の高いスパイクは高校時代の基礎練習が生きているからにほかならない。

 高校時代は試合でチームのほぼ全てのスパイクを高梨選手が打つこともあったという。「『健太に上げろ』が合言葉みたいなものだった」と安部さん。チームの期待を背負う中、3年時の県高校総体決勝では試合中のけがで途中退場。全国高校総体出場を逃し、「責任感から泣き崩れた姿が忘れられない」という。

 中学時代の高梨選手の身長は170センチを超えるぐらいだった。安部さんがプレーを視察した際は「背が大きいわけではなく、そんなに目立つ存在ではなかった」という。一方で「そつのないプレーで器用な印象だった」と振り返る。当時は守備面で中心になれると見込んだ選手は、恩師が「歴代でダントツの存在」と評するアタッカーへと成長を遂げた。

 口数は決して多くなくプレーでチームを引っ張ってきた。熱く骨太なスタイルは今も変わらない。初戦に臨んだ高梨選手を見た安部さんは「大舞台に立ち、本当にうれしい。次は点を決めるところが見たい」と語った。

記事・写真などの無断転載を禁じます
[PR]
おすすめニュース

県内ニュース最新一覧

[PR]