県産品、海外展開に成果 県とジェトロ支援のオンライン商談会

2021/6/24 12:00
半熟薫製卵「スモッち」を作る半沢鶏卵の工場。3月から香港向け輸出を始め、現地での評判が良いという=山形市

 県内企業の海外展開を支援するため、県と日本貿易振興機構(ジェトロ)山形貿易情報センターが今冬開いた香港のバイヤー向けオンライン商談会で、4事業者が成約し3月から県産品を輸出している。「初めての海外プロモーション支援事業」の一環で、現地の高級スーパーなどで扱われる県産品の評判は上々だ。各社は他の国・地域への輸出を目指し、さらなる販路開拓に取り組む。

 県は2018~20年度、ジェトロ山形や県国際経済振興機構と共に若手経営者海外展開推進事業を実施。その一環で、初めて海外展開を目指す経営者を初期段階から支えて海外プロモーションを繰り広げ、3年間で計17社が海外バイヤーと商談し6社が成約した。

 20年度は今年1、3月、食品とデザイン雑貨の6社が香港のバイヤー6社とオンラインで商談。ジェトロと同機構が通訳や外国語版の商談資料と見積書の作成をサポートし、4社が商品を香港に出荷している。

 このうち、半沢鶏卵(天童市)は新型コロナウイルス禍で国内需要が落ち込む中、海外展開を志向。看板商品の半熟薫製卵「スモッち」を売り込み3カ月半で約8800個を出荷した。足かせだった空輸コストは大阪府の卸売業者を通すことで削減でき、山形大生のアイデアも取り入れ百貨店や高級スーパーで扱われるように。バイヤーによると販売価格も2~6割増に抑えられ、人気の日本産鶏卵を使う半熟薫製卵の珍しさもあって、評判が良い。山形市の直営店「いではCO(コ)CCO(ッコ)」で23日、報告会を開催。半沢清彦社長は「輸出は始まったばかりで正念場。シンガポールや台湾など他の国・地域にも販路を広げたい」とした。

 雪室熟成コーヒーの「こしゃる」(飯豊町)はこれまで、毎月200袋超を輸出している。雪室で熟成させたコーヒーは雑味と不快な香り成分が少ないため、舩渡川賢一業務執行役員は雪の降らない地域の富裕層ニーズを掘り起こせると見込んでいた。また、「香港は日本への旅行経験者が多く、コロナ禍で『日本に行ったつもり需要』があると思った」。県やジェトロ、同機構の支援に「非常に助かった」と感謝し、今後は飲食店向けや他国の需要も取り込みたい考えだ。

 同事業は20年度で終了したが、県は21年度以降も海外展開を狙う県内企業を支援する考え。

記事・写真などの無断転載を禁じます
[PR]
おすすめニュース

県内ニュース最新一覧

[PR]