我らの山車、誇りを見せたい 2年ぶりの新庄まつり、15若連が製作スタート

2021/6/23 09:21
山車製作に取り組む上茶屋町若連のメンバー。2カ月先の本番を見据え、新庄市内の各若連で作業が始まっている=同市の上茶屋町公民館

 2年ぶりに開催される新庄まつり(8月24~26日)の華・山車(やたい)の製作が新庄市内各地で動きだした。本来は豪華競演が中心部で繰り広げられるが、今夏は運行のルートや時間に制限を設けるなど新型コロナウイルス感染症対策を徹底して行われる。作り手不足などを理由に参加を見合わせる若連(町内単位の組織)もあるが、本番に向け15若連が例年以上の決意で山車づくりに打ち込んでいる。

 山車行列が見どころの新庄まつりは、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産登録を受ける新庄の宝。若連の一つ、上茶屋町のメンバーは山車小屋を兼ねる地元公民館で今月上旬から作業に励む。平日の夕暮れ時、シャッターを開け放った屋内で数人が舞台を構成する飾りをこつこつと手作りしていた。今年志願して自身2度目の上茶屋町若連代表に就いた団体職員、神藤直人さん(39)は「開催できなかった昨年は本当に寂しかった」と実感を込める。当たり前のように毎年開かれる自慢のまつりがなかったことで、その存在の大きさを痛切に感じた。今夏の参加可否については「出ないという選択肢はなかった」と言い切る。

 現在は平日午後7~9時、日中の仕事を終えた神藤さんら中心メンバー数人が集まり作業を進める。過去に用いた飾りの修復や、今回の題材で欠かせない“燃えさかる炎”を表現するため発泡スチロールで形作るなど各自で分担。メンバーの一人は「接客を伴う自営業が多いので日々の検温は徹底している。今のところ顔を出す人も限られ、3密になることはそうない」と話す。同若連は来月上旬、近くの公園に足場を組み、感染症対策を講じながら屋外での作業に移る予定だ。

 当初は全20若連のうち担い手確保が難しい1町内を除く19若連が山車づくりを計画したが、4町内が今夏に向けた製作を見送った。感染症対策が十分に取れるかどうかの不安や製作費確保の問題、作り手それぞれの職場事情で協力できない人が多いといった声が聞かれたという。新庄山車連盟会長の木村満さん(64)は「一般の人から『(コロナ禍で)なぜ開催するんだ』といった電話ももらった。一方で規模を縮小してでも開催してほしいという声が多くあるのも事実」と強調する。実行委員会は県内の直近の感染状況を踏まえ、山車運行は8月24、25の両日午後の2時間以内とし、複数の山車が集中することのないようルート調整などを進める。木村さんは「知恵を出し合いながら継続できる道を示す新庄まつりにしたい」と語った。

記事・写真などの無断転載を禁じます
[PR]
おすすめニュース

県内ニュース最新一覧

[PR]