金山のカネカが「創意工夫」最高賞 県内初受賞、“6次産業化”評価

2021/6/19 09:27
2020年度林業経営「創意工夫」表彰行事優秀賞の表彰状を持つ川崎俊一会長(右)と川崎恭平社長

 林業や建築業などのカネカ(金山町、川崎恭平社長)は、大日本山林会の2020年度林業経営「創意工夫」表彰行事で、最高賞となる優秀賞に選ばれた。県内からの同賞受賞は初めて。計画的に育てた木材を伐採、出荷し、その木材を使って自社で建物を建築する一貫経営が認められた。川崎社長は「林業の歴史を途切れさせないよう、今後も創造的な事業に挑戦し続けたい」としている。

 同表彰行事は毎年、林業現場での技術発明や経営改善に役立つ事案を顕彰し、成果を広めようと実施している。今回、カネカを取材した業界誌の発行団体が大日本山林会に同社を推薦した。大学名誉教授や日本森林技術協会の役員ら5人が審査に当たった。

 同社は町内外に千ヘクタール以上の山林を所有し、金山杉などを育てる。植林から10年間は下刈りを行い、40年経過後に一定周期で伐採し製材、乾燥を経て首都圏などに出荷している。評価されたのは、この自社製品を資材として、建築部門で活用する“林業の6次産業化”とも言える独特な取り組みだ。家族構成が変わっても住み続けられる住宅を念頭に、1級建築士である川崎社長が中心となり設計。梁(はり)や大黒柱など目に見える部分には、樹齢100年を超える木材だけを使うなど内装にもこだわる。セミオーダー住宅は19年度のグッドデザイン賞を獲得した。

 川崎俊一会長は「明治時代から林業を続けてきた。かつて山には山守と呼ばれる管理者がいたが、こうした人がいないとわれわれは何もできない」と先人への感謝を口にする。川崎社長は、建築業者としての認知度が低いことを課題に挙げ「これをきっかけに県内での浸透を図りたい」と話している。

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