旧大沼山形本店内を公開 地階に多く残る動産

2021/6/16 22:04
レジや陳列棚などがそのまま残る地下1階の食料品売り場=山形市・旧大沼山形本店

 破産した百貨店「大沼」の旧山形本店(山形市)の引き渡しが滞っている問題を巡り、市は16日、報道機関に建物内を公開した。食品売り場だった地階にはいまだ陳列棚などの動産が数多く残る一方、電気設備などの老朽化も著しく、市は建物に通電するための設備修繕だけで約1億円の経費を要すると明らかにした。

 今年1月に所有権が市都市振興公社に移って以降、バックヤードを含む内部の全容が市関係者以外に公開されるのは初めて。地階には営業時の棚などが並んだままで、中には菓子の見本なども残っていた。2~5階は今年3月以降にマネキンなどの撤去が進んだというが、壁に据え付けられた1階の化粧品陳列棚などは手つかずとなっている。

 施設は全体的に老朽化が目立つ。7階のレストラン厨房(ちゅうぼう)では天井の一部が剥げ落ちていたほか、8階の社員食堂には雨漏りの跡が見られた。市によると、建物内は前所有者が5月末に電気を止めており、再度通電するためには受電設備の修繕が必要だという。

 内部を案内した高橋大山形ブランド推進課長は「建物については市として精査しており、活用するには大規模な補修が必要」と説明した。市は引き渡し後、▽全棟利用▽1、2階のみ利用▽解体し広場として活用▽軒先だけ利用-の選択肢を視野に、まずは建物の利活用を検討する中で中心市街地活性化を図る方針。

 市は前所有者側と引き続き、動産の所有権放棄に関する覚書を交わすための交渉を進めている。一方、佐藤孝弘市長は協議が不調に終わった場合、強制執行の申し立ても辞さない姿勢を示している。

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